アロマンティック・アセクシュアルの独り言

はじめまして。
私はアロマンティック・アセクシュアルです。
詳しくは後で書きますが、いわゆるセクシュアルマイノリティです。
誰かに私の悩みを聞いてもらいたいと思い、記事を書くことにしました。



セクシュアルマイノリティとは?

ところで皆さん、「LGBT」という言葉を、最近よく聞くと思いませんか?

L=レズビアン(女性を好きになる女性)
G=ゲイ(男性を好きになる男性)
B=バイ(男女両方好きになる人)
T=トランスジェンダー(体と心の性別が異なる人)

のことを指します。


実はこれ以外にも、普通とは違う恋愛の形を持っている人がいて、
「セクシュアルマイノリティ(性的少数者)」
と呼ばれます。


実は、人間には四つの性別があります。

ひとつめは、体の性
生まれ持った体が、男か、女か。

ふたつめは、心の性
自分の認識する性別が、男か、女か。

体の性 と 心の性 が異なっている人が、トランスジェンダーです。

みっつめは、表現したい性
男の格好(や話し方)をしたいか、女の格好(や話し方)をしたいか。

例えば、テレビでも、男性の格好をしたオネエと、女性の格好をしたオネエを見ますよね。

よっつめは、好きになる相手の性
大きく、同性愛者と異性愛者に分かれます。
両方好きな人もいれば、両方好きじゃない人もいます。

1.心の性
2.体の性
3.表現したい性
4.好きになる相手の性

自分が女か男か、好きな相手が異性か同性か、くらいしか考えたこともない人もいると思いますが、実はこの4つを合わせただけで、16種類の人間がいるんです。


皆さんは自分はどうだと思いますか?


先ほど紹介したLGBTは、実はこのうちのごく一部でしかないのです。

先ほどセクシュアルマイノリティという言葉を出しましたが、
「心の性と体の性と表現したい性が一致し、好きになる相手の性が異性である」
ことを「普通」とした時に、
これに当てはまらない人を「セクシュアルマイノリティ」と呼びます。

LGBTも、このセクシュアルマイノリティに含まれます。

実はこの「普通」の中にもマイノリティはいるんですが、話がややこしくなるのでやめましょう。


私は、この中でいうと、

1.女
2.女
3.女寄りだがどちらでもいい
4.男でも女でもない

になります。


セクシュアリティに関心を持ったきっかけ

私が、この話題に関心を持ったのは、大学の講義がきっかけでした。

もともと、オネエタレントが好きで、ドラァグクイーンという存在に興味を持ち、もっと知ってみたい、と思い、ジェンダーとセクシュアリティに関する講義をとりました。

上記のことを学んだのもその講義です。

世の中には色々な人がいる、と知っただけで、かなり世界が広がりました。
それから、自分のことにも興味を持つようになりました。

話がかなり脱線しましたが、ここからは自分の話をしようと思います。



アロマンティック・アセクシュアルとは?

私は、アロマンティック・アセクシュアルだと自認しています。

アロマンティックとは、他人に恋愛感情を抱かない人のこと。

アセクシュアルとは、他人に性的欲求を抱かない人のこと。
(アセクシャルとも書きます)

日本では、単に「アセクシュアル」とだけ言われることもあり、
「ノンセクシュアル」という日本独自の考え方もありますが、
話がややこしくなるのでとりあえずこのままにしておきます。


「恋愛感情と性的欲求って別なの?」
と思う人もいるかもしれません。

でも、好きになるけどセックスしたいとは思わない人もいますし、
恋愛感情はないけど性的魅力を感じるという人もいますし、
男性も女性も好きになるけど、体で繋がりたいのは片方の性別だけという人もいます。

どこまでが恋愛感情で、どこからが性的欲求かも人によります。
キスだったり、セックスだったり、何が「性的」かは個人差があります。


私は、恋愛感情を持たず、他人に性的感情を抱くことがないので、
「アロマンティック・アセクシュアル」だと思っています。

私は現在、社会人ですが、大学生の時にすごく悩んだ末に、この結論に至りました。
特に誰にも言ったことがないし、言うつもりもありません。
ここからは、私がどうやってこの結論に至ったかを書きたいと思います。

山も落ちもありませんが、悪しからず。


アロマンティック・アセクシュアルと気付くまで

話は幼少期に遡ります。

小さい頃は、何の疑いもなく異性である男の子を好きになると思っていましいた。

年少さんの時、特に仲のいい女の子が好きな男の子を私も好きだと言ったことがぼんやり記憶にあります。
小学生になった時、あれは友達の真似だったな、と思い、初恋にはカウントしませんでした。


小学生の時は、まだ恋は早い、と思い、「中学生になったら少女漫画みたいな恋するんだ!」と思っていました。
友達の影響でジャニーズが好きだったので、学校の男子なんて……と、特に誰にも惹かれることはありませんでした。


中学生になり、「憧れの先輩」ができました。
同級生からも人気が高く、かっこいいな〜と思っていました。

しかし、話したこともないし、相手のこともよく知らないし、「皆が好きだから私も好き」という感じのある種のファン心理だったと思うので、これも恋にはカウントしていませんでした。


高校は、女子校に進学しました。
私の恋愛観が歪んだのは間違いなくこの時だったと思います。

校内では当たり前に出会いがなく、通学の電車も何故か女子校生ばかり。

おじいちゃん先生にキャッキャする普通の「女子校」生でした。


大学に進学し、いよいよヤバい、と思いつつも、何も始まらず何も起きないのは私に問題があるのかも?と思い、恋愛感情とは何か?と悩むようになりました。

友達にも何度か相談しました。

「ドキドキするかどうか」
「一緒に過ごしたいと思うか」
「相手のことをもっと知りたいと思うか」
「極論、キスしたいかどうか」

などなど、色々な意見をいただきましたが、どれも私にはピンときませんでした。

女友達しかいなかったので、もしかしたら女性が好きなのかも?とも思いました。
でも別に誰ともそういう関係には発展しませんでした。


色々と言い訳しましたが、
何をどうがんばっても、私には
「恋愛感情が何か」
を理解できませんでした。

講義でセクシュアルマイノリティを知ったこともあり、ネットで調べるうちに、「アロマンティック」という言葉に出会い、自分はそれなんだ、と理解することにしました。

自分は人とは違うことを、ひとつの言葉で説明できるだけで、少し気分が楽になりました。

またこの時、私が恋愛感情がわからない理由は、誰にも性的欲求を抱かないから(=キスしたいと思わないから)だと思ったので、「アセクシュアル」でもある、と思いました。


アロマンティックにも、アセクシュアルにも幅や個人差がありますが、

私は男女ともに好きにはなるけれど、
恋愛感情かと言われるとノー寄りの「わからない」で、
キスどころか手も繋ぎたいと思わないので、
「アロマンティック・アセクシュアル」だと思っています。


私が、このセクシュアリティになったのは、先天的(生まれた時から)と思えばそうだし、後天的(途中でなった)と思えばそうかもしれません。

複数の理由が関わっているのでそう考えるのですが、今日は少し長くなってしまったのでここまでにします。


noteやブログ初心者なので、読みやすい記事が書けたかはわかりませんが、少しでもセクシュアルマイノリティや、アロマンティック、アセクシュアルについて理解してもらえていたら嬉しいです。