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個展のお知らせ (2023/5.9 - 14)

5月9日から、14日まで ギャラリー美の舎にて個展「静かなエコー」を開催します。大小様々な作品を20点以上展示します。
今回は日本画材による絵画作品となります。一見すると日本画"らしくない"作風なのですが、日本画材の持つ独特の素材感は健在です。画像ではなかなか伝わりづらいため、ぜひ実物をギャラリーでご覧頂けたら幸いです。

会場:ギャラリー美の舎 (千代田線根津駅より徒歩3分)

以下は挨拶文になります。

自分の思い描くイメージを適度に乱してくれる画材、それが私にとっての日本画材だと感じています。
画材によって生じる不確定さや、意思とのズレを時に許容し、時に身を委ねる。描く中で変容を繰り返し、当初のイメージが忘却された果てに絵という姿に化けます。
作品には日本や東洋文化の影響が捻れた形で潜んでいます。例えば、絵の中には必ず「いきもの」が潜んでいますが、表現方法は日本画様式に必ずしも倣っていません。むしろ筆と絵の具だけで描く事を否定するように、画面を削り線を彫る工程が入ります。
私の関心は、初めに日本に輸入され翻訳された西洋文化に大きな刺激を受け、その後日本画材を扱う過程で日本・東洋文化への意識が向いたという経緯があります。制作の始点にある歪さを受け入れ、実感を持ちながら描き続けられているモチーフが妖怪や幻獣といった空想上の存在も含めた「いきもの」です。私の真の関心は描いている「いきもの」ではなく、「いきもの」という曖昧な器を通じて、静かに想像を広げ、反響させる、”人間”といえます。


案内ハガキ(裏)


5/8 追記

設営後の会場の様子


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