ASD と育児「運動会は運動会だけではない、生き方なのかもしれない」


こちらの記事で運動会へ出席する為に、なんやら、かんやら、頑張っていると書いた。


一見すると、親が自分のエゴの為に我が子に無理をさせ、おだててお金を払ってまでやらせているように見えなくもない。書いていて傷つくけれども、事情を知らないとそう見えるかもしれないなとも思う。

正直に言う、
わたしは弱い人間だから、我が子が鈍臭く人並みに運動が出来ず先生の指示が通らず突っ立っているだけ、手を引かれてかけっこをする姿をはじめて見た年少さんのころ公開処刑のように感じた。皆は出来ているのに、こんなにも息子は出来ない。

なんということだ、
わたしは間違っていた、
いくら保健師からGoが出たからといって地域の幼稚園に入れてはいけなかった。これでは息子が可哀想、私だって可哀想、運動会に出ない方がいい。もう、見たくない、こんな姿を見たくない、恥ずかしい。

そう思っていました、
要は、運動会など、出したくないのです!
だって、絶対に1番にはならないのだから!
我が子のそんな姿を見たくなかったのでした。


迷ってました、
年中さん、
休ませるか、無理だわ…
可哀想、可哀想、可哀想。

そんな時に気付いた、
わたしが可哀想ぶってるのは自分じゃないか?
足が遅いから、ベリだから、恥ずかしい、走っても仕方ない、そう思ってるのは自分じゃないか!

「あなたは母子家庭だから、お金がないから、親があのような方だから、メンタル疾患だから、やめておこう、それが自分にも親に優しいんだよ」
言われるのが、すごく嫌だった、差別されている、頑張るチャンスさえ貰えないだなんて。

ASDだから、DCDだから、やりたくないこと、苦手なこと、ぜーんぶからこの子は逃げていいの?親の私がこの子を差別するの?


それは、嫌だ、
絶対にしたくない。

この子にはこの子の出来るがある。園やお友達に応援して貰えるにはどうしたらいいか考えました。

まず、
ママである私が息子を信じよう、成人した息子の様子を想像して必要であろう支援をしよう、わたしは、わたしの思いを信じると決めました。

日本には四季を通じて行事がたくさんあります。

春は入学式や卒業式
夏はプールや夏祭り
秋は運動会に創作フェスティバル
冬は縄跳び週間 など。

お遊戯会があったり、春や秋は遠足、高学年になると野外活動や修学旅行があります。


不安だから、
不器用だから、
出来ない、
出来ない。

やらない。

何かひとつをやらないでいこうとすると、全てをやらないと言いかねないなという状態の園時代の息子でした。


成人してから、あ〜運動会さ〜暑かったね〜などと友達と話が出来ないのは、ベリなこと、踊りがぶきっちょなことより、何より不憫に思えたのです。出席していたら、

「俺、ずーっとベリでさぁ、あはは〜」と言えるではないか。


その年齢にしか出来ない経験がある、記憶が残りますように願って年中の運動会シーズンに臨んだのでした。

勿論、どうしても出来ない事はありました、最初から努力さえしない取り組みもありました、だから結果はみません、過程をみます、一貫して。みんなと全部同じに出来なくても、息子の出来るが出来るだと、絶対にぶれないと決意をして現在です。

まさか、こんなに参加出来るだなんて思ってもみませんでした。息子のベリを6回見ました、いつの間にか恥ずかしい気持ちは消えました。

あ〜、腕を振って走れている、ペンギンじゃなくなってる、成長した部分を見れるようになったし喜べる自分になれました。

走れている、
腕を振って。
皆と同じ体験を共有している。
同じ日に、
同じ空気を吸っている。
空を見ている。

それで、十分ではないか!
親の私も胸を張る!
だから、息子よ、
貴方も胸を張って走れ!

そして、ぶきっちょながら息子が自信を持っているダンス。移動してからの事前に息子が踊る位置だと教わっていた場所にいたら、はじける笑顔の息子が飛び込んできた!

迷わず自分の位置を分かっている、両足を前に投げ出し座り、両手を前後にかけっこの格好で振っている。

周りを見る余裕がある、
ママを見てはにかんで、
また笑った。

年少の頃はその場に突っ立って友達に手を引かれて移動していたのが嘘みたいだ。

はて、息子はどこへ行ったのか?

周りと馴染みすぎていて、事前に教わっていた位置からはずれると途端に我が子を見失う。まさかこんな日が来るだなんて思わなかった、同級生の動きに完全に溶け込んでいた。

かけっこがベリでも、
準備運動がロボットみたいでも、
ダンスの動きがすこぅし不器用でも、それが可哀想などということはない、以前のわたしはなんと傲慢だったのだろう。

ベリは、一番なのだ。



⭐️息子は4年生ですので、夏休みの段階で今年の運動会について、2学期の学校での取り組みについて、どのようにママからフォローしてもらいたいか、どうご褒美が欲しいか話し合っています、幼いので今は選択肢を出してどれにする?という聞き方です。

ご褒美について、今はパパとママが息子くんの頑張りを見ていてご褒美をあげます、大人になったら自分の頑張りは自分で見てね、ご褒美も自分であげるんだよ。と、ここまで話す😂 いやいやね、予告スケジュール大事やからね。

今のところ、高校生くらいまではやって欲しいと言われてます。笑
そんなにやるのか😂 


そうなのだ、年中さんから始めた運動会の「ご褒美作戦」

気付いている方もいるだろう。

まさかの、
まさか!

運動会と、
「ご褒美作戦」
が、セットになりいつもと同じカテゴリーに入れられている!

がびーん。
やり始めたが最後。
終わりも予告スケジュールがいることとなってしまった〜😂

なんてこったい!


そして、息子の一番のこだわりで乗り越えたこと、それは土曜日は休む日だということである。かけっこより、ダンスより、何よりも、そこ!







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