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新国立劇場 初台アート・ロフトとは?

『アートはいつもあなたの中にある。』
初台アート・ロフトは、時空を超えた人生の旅を構想する屋根裏部屋です。


新国立劇場のギャラリースペースである公開空地は、2019年7月に「新国立劇場 初台アート・ロフト」という名前で生まれ変わりました。過去公演の衣裳を展示するだけでなく、空間全体をアートとしてクリエーションすると同時に、貴重な衣裳を文化資産として修繕・保存することにも力を入れています。また、衣裳展示だけでなく、ギャラリースペースを利用したワークショップや講座なども開催し、文化や芸術の発信基地になるべく歩み始めました。

2020年『ファンタジー展』より

舞台衣裳は、物語の世界を舞台上に現出させるアイテムです。物語や演出の世界観を表現するために作られた世界で唯一の服であり、素材、染色、縫製などの技の結晶でもある、まさにアート作品です。

2024年春『針と糸で繋ぐ未来への扉』より、こどものためのオペラ劇場『ジークフリートの冒険』よりファフナーの衣裳。(衣裳デザイン:ひびのこづえ)

新国立劇場開場から25年余。数々の舞台を彩った衣裳は役目を終えて倉庫へ。わたしたちは、そんな衣裳たちにもう一度命を吹き込み新しいステージを作りました。終末から再生へ、そして価値を確認する。それは衣裳だけでなく、今、社会やわたしたちの身近にある様々な事象にある『カタストロフから自由になり、新しい世界へ。』。展示をとおして、アートを未来につなげます。

2024年春『針と糸で繋ぐ未来への扉』より、ジュリエッタ。
このドレスは衣裳修復プロジェクトにより、よみがえった。

「新国立劇場 初台アート・ロフト」は、新国立劇場のオープンスペースやギャラリーが会場となっています。高い天井から差し込む日光、夜の照明と展示物の影が織りなす神秘的な空間は、建築上の大きな魅力です。この劇場という非日常の空間の中で、本展示の衣裳の彩り豊かなそれぞれの魅力と個性が表現されています。

天井から差し込む日の光も展示の演出のひとつ

展示では、衣裳、小道具、装飾モチーフ、植栽が有機的に融合調和し、一つの芸術的空間を創り出しています。会場であるオープンスペースは自然光が差し込み、その時々に様々な表情が楽しめる建築空間です。

「新国立劇場 初台アート・ロフト」展示の魅力は、この建築空間と展示作品が創り出す世界と言えます。また、実際の衣裳やオブジェと併せて、約200枚以上の展示作品の写真をパネルにてご紹介いたします。カメラのフィルターを通して表現された世界も、合わせてお楽しみください。


■ARCHIVE PICKUP

『新国立劇場 初台アート・ロフト』のキュレーターであり、衣裳作家の桜井久美さんが展示に込めた想いをお話くださった貴重なインタビュー記事です。本展示をご覧になる前にぜひお読みください!
(『ファンタジー展』は終了しています)

『初台アート・ロフト』の キュレーターである、衣裳作家の桜井久美さん

次回のARCHIVE PICKUPでは、『ホフマン物語』ジュリエッタの衣裳修復プロジェクトに関わった『新国立劇場 初台アート・ロフト』キュレーターの桜井久美さんと、テキスタイルデザイナーの牛尾卓巳さんの対談をお送りします。

『新国立劇場 初台アート・ロフト』
現在の展示は、下記でご案内しています。
https://www.nntt.jac.go.jp/centre/news/detail/62_027592.html




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