コスモナウト 第十一章 新たな星
ゴホン、と再び咳をした。長期間の航行が続いたためか、体の節々も痛む。義手の付け根も最近は傷むことはなかったが、今は、時折鈍い刺激が脳を駆け巡るのだった。自然と額にも汗がにじむ。今までの旅は病気とは無縁であった。だからこそ、初めてのこの現状に戸惑い、恐怖した。
もしこのまま続いていくとするならば、と。
そのため、この星に不時着する時も危険が伴っていた。ある程度のガイドはされていたにもかかわらず、その着地まで時には船が傾くこともあった。
満身創意の状態で船から降りる。足取りは重い