見出し画像

ドラマトーク#8 年末年始の気になるドラマ2021-2022

年末年始のスペシャルドラマのラインナップが出揃ってきたので、事前情報をもとに気になるドラマをピックアップしてみる。

連ドラ時代から面白いドラマ『99.9』

年末年始の必ず観たいドラマ1本目は『99.9-刑事専門弁護士- 完全新作SP新たな出会い篇~映画公開前夜祭~』(TBS系・12/29 21時~)。
連続ドラマの第1シーズンから欠かさず観ていて、おもしろくて見応えのある作品だと思っている。

今までのドラマシリーズでは、ストーリー展開の上手さはもちろんながら、松本潤演じる主人公・深山をはじめ、一人一人のキャラクターが立っていて描かれ方も良いし、キャスティングもキャラクターに合っていて、観ていて痛快なところが良い。
今回は、12月30日の映画公開に合わせた新作ドラマということで、映画の前日譚的ストーリーが描かれるとのこと。

また、深山の相棒的存在となる女性弁護士はこれまで、連続ドラマの第1シーズンでは榮倉奈々、第2シーズンでは木村文乃だったが、今回からは杉咲花が演じる。
個人的には木村より榮倉のほうがしっくりきていたのだが、今回杉咲がどんなキャラクターを演じるのか、また香川照之片桐仁をはじめとしたおなじみのメンバーたちに加わることでどんなチームになるのかも楽しみなところ。

お正月に定番の歴史物

一方、同じ嵐の二宮和也は、第二次大戦中の実話を基にした『潜水艦カッペリーニ号の冒険』(フジ系・1/3 21時~)に主演。

二宮は嵐活動休止後初のドラマ出演とのことで、そう言われればたしかに演じている彼を観るのは久しぶりかも。
ただ、毎週冠バラエティの『ニノさん』がオンエアされているし、個人的にはYouTube『ジャにのちゃんねる』でしょっちゅう姿を見ているので、久々な感じは全くしないのだが…(笑)。
休業中の大野くん以外でレギュラー番組がないのはマツジュンだけなので、むしろマツジュンのほうがかなりお久しぶり感はある。

こういう歴史物は、元ネタにそれなりの物語性があるからドラマ化されるわけだし、今回は主要キャストも二宮、有村架純堤真一と安定のメンバーなので、あとは制作側の力の入れ具合と脚色次第でドラマのクオリティというか、おもしろいかどうかが決まると思っている。
スペシャルドラマにありがちな、巨編と言いつつあらすじを追うだけの単調な展開のドラマだったり、ロケやCG映像がお粗末なドラマではないことを期待しつつ(ちょっと心配…)、観たいと思う。

ジャニーズ×ジャニーズの時代劇

必ず観る3本目は、東山紀之主演の『必殺仕事人』(ABC系・1/9 21時~)。
故・藤田まこと演じる中村主水が主人公のシリーズを経て、2007年から東山演じる渡辺小五郎の新シリーズがスタート。
2009年の連続ドラマを経て、その後はほぼ1,2年に1回のペースでスペシャルドラマが放映されている、いわば歴史ある時代劇作品だ。

東山版になって以降、仕事人メンバーにはジャニーズの後輩タレントが複数キャスティングされていて、特にTOKIO・松岡昌宏は2007年の新シリーズ当初から東山とともに出演を続けている。
それ以外にもこれまで、関ジャニ∞の大倉忠義や元KAT-TUNの田中聖が一定期間、仕事人としてレギュラーを務めていた。
現在は2014年から仕事人に加入したHey!Say!JUMPの知念侑李がレギュラー出演しており、これだけでもまあジャニーズ色は決して薄くはないのだが、今回の2022年新春版では、なんとメインのゲストキャストも若手ジャニーズという、ジャニーズオンパレードなのである。

今回のゲストはいずれも時代劇初挑戦のking & Prince・岸優太となにわ男子・西畑大吾が兄弟役を演じるとのこと。
これを視聴者がどう受け止めるのか、賛否両論ありそうではあるが、私としては、最近の若手ジャニーズタレントの中では演技に定評のある2人が選ばれたと思っていて期待が大きい。

西畑については、グループとしては先月デビューしたばかりだが、ジャニーズJr時代から演技力が評価されていることは以前の記事でも書いた。

岸のほうは、2018年にCDデビューして以降、グループの中でもバラエティ番組の出演が目立ち、そこでの天然・おバカキャラとしての印象が際立っていた感があるが、今年7月期には月9ドラマ『ナイト・ドクター』(フジ系)にメインキャストで出演。
その演技は概ね好評だったように思うが、岸の役者としての姿を初めて見た視聴者も多かったようで、演技経験が少ないわりには…といった言い回しを所々で見かけたのだが、実は彼もジャニーズJrとしての下積みは約9年と長く、ドラマや映画出演など演技の経験は豊富なほうなのだ。

『お兄ちゃん、ガチャ』(2015年・日テレ系)では深夜帯ながら連続ドラマの主演(子役の鈴木梨央とW主演)を務めているほか、Kinki Kids・堂本光一主演のロングヒット舞台『Endless SHOCK』シリーズにも2013年から3年にわたり参加するなど舞台経験も積んでおり、デビュー後の2019年と2020年には帝国劇場で『DREAM BOYS』に主演と、おそらく世間のイメージよりも演技の人なのである。

『ナイト・ドクター』で演じた深澤はポンコツなキャラクターが岸本人のイメージと重なるところもあり、演技がうまいのか、それとも素が出ているだけなのか? みたいなことを言われたりもしていたが、私としては、推しという贔屓目なしに、彼は振り切った演技も抑えた繊細な演技もナチュラルにできる役者だと感じているので、今後はぜひ本人のイメージからかけ離れた役でその本領を発揮してほしいなと思っている。

といった、若手2人がゲストの今作。
実は『必殺仕事人』シリーズは毎回観ているわけではないのだが、そんなわけで今回はとても楽しみにしている。

人気シリーズのスペシャル版、史実系、そして深夜ドラマ

ここまで、期せずしてジャニーズタレントの主演作ばかり3本が挙がる結果となったが、ほかの主立ったラインナップに目を向けてみると、
『義母と娘のブルース 2022年謹賀新年スペシャル』(TBS系・1/2 21時~)
『緊急取調室 特別招集2022』(テレ朝系・1/3 21時~)
『孤高のグルメ2021大晦日スペシャル』(テレ東系・12/31 22時~)
と、『99.9』も含め、各局とも連続ドラマで人気のシリーズのスペシャル版が目立つ。
残念ながら私はどれも連ドラでハマらずに通過してしまったので、この辺りはスルーすることになりそう。

単発のドラマではいずれもNHKの『倫敦ノ山本五十六』(12/30 22時~)や『幕末相棒伝』(1/3 21時~)あたりは地味ながら良作の予感。
歴史物は好きなほうなので『倫敦ノ~』は観ようと思っていて、『幕末~』のほうも余裕があれば。
あと気になるのは、こちらもある意味史実に基づいたドラマ『志村けんとドリフの大爆笑物語』(フジ系・12/27 21時~)。

ドリフターズ役の5人が並ぶメインビジュアルがなんとも秀逸でまず目を惹かれたのだが、脚本・演出が『今日から俺は!!』や『銀魂』シリーズを手掛けた福田雄一と知って納得。
福田作品ならおもしろいドラマになっていそうなので、観ようと思う。

あとは、深夜帯になるが『奪い愛、高校教師』(テレ朝系・12/27 24:15~4夜連続)や『デキないふたり』(同・1/3 24:15~)なんかもちょっと気になっている。
前者はドロドロの愛憎劇、後者はマンガ原作の胸キュン物のようなので、リアリティとか関係なしにその世界観にとにかく浸りたいとか、ツッコミながら観たいとかに良さそう。
とりあえず録画はしておこうと思っている。

年末年始は一挙再放送も含めるといろいろなドラマが放送されるが、今回驚いたのは日テレが新作ドラマを放送する予定がないこと。
それ以外の局も、フジ以外は目玉となる大作は過去にヒットした連ドラのスペシャル版で、あとは全体的に小粒な作品が多い印象。
これは、今のご時世ならではの感染対策をしながらのドラマ制作が大変だから故のことなのか、はたまた別の理由なのか…。
ドラマ好きとしてはちょっと物足りなさを感じる気もするが、一視聴者として与えられたものをしっかり楽しみたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?