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パキスタンにあるビール醸造所
パキスタンは世界第2位のイスラム教徒人口を抱える国であり、通常ビールとは縁遠いイメージがありますが、パキスタンのムレーには英国統治時代の名残があり、歴史あるビール醸造所が存在しています。本記事では、ムレー醸造所(Murree Brewery)に焦点を当てて紹介します。
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ムレー醸造所はパキスタンで唯一合法的に運営されているアルコール製造会社です。パキスタンでは外国産アルコールの輸入が完全に禁止されており、ムレー醸造所は国内の非イスラム教徒向けや海外輸出用に合法的に製造しています。地元には強力な競争相手が存在せず、ムレー醸造所は酒類の一定程度の独占を築いています。
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英国植民地時代の 1860 年に設立されたムレー醸造所は、パキスタン最大かつ最古のアルコール製品の生産者となりました。2015年には、数百トンのシングルモルトウイスキー、ウォッカ、ブランデーとともに、1000万リットルのビールを生産し、その製品はインドとバングラデシュに輸出されています。
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もともと英国陸軍将校によって設立されたこの醸造所は、ムレーに駐留する英国人駐在員コミュニティの需要に応えて始まりました。当初のムレー醸造所は、イギリス人将校や駐在員が故郷の味を求める中でビールの需要が高まり、これを背景に発展しました。長年にわたり、ムレー醸造所は事業を拡大し、さまざまなアルコール飲料やノンアルコール飲料を含む製品を生産しています。
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ムレー醸造所はパキスタンの法的要件を遵守し、より幅広い市場に対応するために、ジュースやソーダなどのさまざまなノンアルコール飲料も製造しています。この多角化により、ムレー醸造所はパキスタンの飲料業界で重要なプレーヤーとしての地位を確立しました。
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伝統的な醸造所に加えて、パキスタンではクラフトビールの新しいトレンドが生まれています。独立系ビール醸造所は、成長する消費者層の好みに応えるため、クラフトビールを生産し、自らの市場を開拓しています。
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パキスタンの法律では、イスラム教徒はアルコール飲料を摂取することを禁じられています。非イスラム教徒および外国人は、州政府が発行する消費許可を取得する必要があります。