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10月22日は世界ウォンバットの日

ウォンバットの日というのをご存じだろうか。ウォンバットとはオーストラリアにのみ生息している動物。コアラに近い体形をしており、ずんぐりとしている。オーストラリアのガイドブックでよく出てくる動物であり、観光客はこの動物の絵をよく見ているはずだ。この動物を記念してオーストラリアでは「ウォンバットの日」というものを作った。10月22日がそれである。2005年にオーストラリアでスタートした啓発キャンペーンであり、ウォンバットの生息数が減っていることに対して、警鐘を鳴らす意味合いでもこの日が設定された。

ウォンバット

ウォンバットは体長90-115cm、体重20-40kg。体色は黒や褐色、灰色。サイズはメスのほうがオスよりも大きい。オーストラリアの中でも、クイーンズランド州の一部やニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州などに分布しており、生息地域は限定されている。草原や丘陵地、開けた森林地帯などの他、山岳地帯や海岸地帯などを好み生息している。短い距離であれば、時速40kmほどで走ることができる動物。活動時間帯は夜で昼間は主に巣穴の中で過ごすことが多い。

動物園では、さつまいもやにんじん、りんご、ペレット、牧乾草などを与えている。歯は丈夫で顎の力も強いため、かなり固いものでも食べることができる。野生の動物は草本や低木の根などを食べる。

繁殖

決まった繁殖期はないが、1年を通して繁殖は行われる。メスは1回に、1頭の幼獣を産む。一夫多妻とされていて、妊娠期間は約1か月間。生まれた幼児は、5~6ヶ月までの間は育児嚢の中で育ち、体重が3~6kgになると袋から出てきて生活する。

天敵

ウォンバットの天敵に当たるのはディンゴ・タスマニアデビル・オナガイヌワシなどが挙げられる。いずれもウォンバットと同等かそれ以上の体格を持っている。またある意味人間が天敵と言える。ウォンバットはまだ絶滅危惧種には指定されていないが、巣穴を掘ることで畜産業の妨げとなったりするため、害獣として見なされ駆除されることも多い。ウォンバットは穴掘りが得意で、30mほどの長さがある巣穴を作ることもある。そのため、オーストラリアでは現在ほとんどの地域で、州による保護の対象とされている。

飼育

ウォンバットは現在保護対象になっているので、オーストラリア政府が販売目的の輸入を禁じている。そのため、輸入することは不可能。さらにオーストラリアのウォンバットのほとんどは保護区域で生息しており、飼育は難しい。オーストラリアでは飼っている人もいるが、動物園や保護区域から譲ってもらっている人が多いらしい。そのため、現実的には動物園で鑑賞するしかない。

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