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睡眠と概日リズムの乱れが肺のトランスクリプトームを変化させ、ウイルス感染になりやすくする


睡眠と概日リズムの乱れが肺のトランスクリプトームを変化させ、ウイルス感染になりやすくする
ルイス・テイラー
フェリックス・フォン・レンデンフェルド
アンナ・アシュトン
ジェーン・A・マッキーティング
Sridhar Vasudevan
アールティー・ジャガンナート
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オープンアクセス公開日:2022年12月23日DOI:https://doi.org/10.1016/j.isci.2022.105877
PlumX メトリクス

ハイライト
1)
睡眠障害はマウスの肺のトランスクリプトームを変化させる
2)
その結果、自然免疫系と適応免疫系が抑制される。
3)
この変化は概日時計の乱れによって引き起こされる
4)
ウイルス感染を促進するような肺の環境が生み出される
概要
交代勤務に伴う睡眠・概日リズムの乱れ(SCRD)は、SARS-CoV-2を含む呼吸器系ウイルス感染症のリスクを高めると考えられている。しかし、SCRD後に呼吸器系ウイルス感染率が高くなるメカニズムについては、まだ十分に解明されていない。そこで、我々は、マウスの肺のトランスクリプトームに対する急性睡眠不足の影響について調査した。その結果、睡眠不足は、自然免疫系と適応免疫系の抑制、概日時計の乱れ、SARS-CoV-2の複製に関与する遺伝子の活性化を引き起こし、ウイルス感染とそれに伴う疾患発症を促進し得る肺の環境を作り出すことで、肺の転写の様子に大きな変化を与えることが明らかになった。本研究は、SCRDがSARS-CoV-2を含む呼吸器系ウイルス感染症のリスクを高めるメカニズムについて説明するとともに、呼吸器系ウイルス感染症の予防および治療のための可能な手段を明らかにするものである。


図解要約
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記事情報
発表履歴
受理されました。2022年12月21日
改訂版受理 2022年10月11日
受理:2022年10月11日 2022年3月22日
出版段階
In Press, Accepted Manuscript
識別番号
DOI: https://doi.org/10.1016/j.isci.2022.105877

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