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焚き火の不思議な力②

前回、とある焚き火を囲むイベント(採用の合同説明会)に参加し、充実した日中の話を書いた。

今回はその日の夜、また別の一面を見せた、そんな焚き火にまつわる話をば。

3, 夜の焚き火

昼間のイベントでは、多くの企業の方や参加者の方と対話した。

その過程で、もちろん自己の生き方を考える機会が多くあった。
しかしながら、最初の会を除き、「企業」を抜きにして囲む場は少なかったように思う。

企業としては「採用」を目的とし、
参加者は「企業に興味があるから」参加する。
だから近からず遠からず、企業の話題になるのは当然といえば当然なのだ。

しかし、せっかくこうして集まった個性ある参加者のみなさんともぜひじっくり話してみたい。
企業の話題を抜きにして、共通の話題でよき時間を過ごしてみたい。

焚き火を囲む中で、そんな気持ちも徐々に高まってきた。

それを見越してか、今回のイベントでは「夜の部」も予定されている。
企業、参加者の枠を抜きにして、お酒や食事を楽しみながら、お互いにひとりの人間として焚き火を囲んで話そうというものだ。

ここに来る前は、この時間に昼間のアウトプットができれば、そんな温度感だった。
しかし参加後は、とてもあたたかく、忘れられないひとこまのひとつとなった。

ぜひ来年参加される方は、この夜の部まで残ってほしい、と思う。

4, 参加者の問い

夜の部の焚き火は多様だ。

企業ブースで話していたひとが、そのまま夜の部にゆるやかに移動した場。
特設スナックのような場所で、お酒を呑みながらワイワイ話せる場。
そして、複数人で参加した人は、その複数人でワイワイ過ごす場。

あまりに増えすぎて、焚き火ではなくランタンを囲んでいた場もあるぐらいだ(我々の冒頭)。

そんななか選んだのは、参加者から繰り出される問いの焚き火。
これは事前募集型で、参加者の問いに対して「この指止まれ」方式で集まったひとで対話するというもの。

今回単独で参加し、静かに深い対話をしたかった僕には、この焚き火が一番性にあっていた。

時間になって蓋を開けてみると、やはり人数は少なめ。最終的には7名が集まり、焚き火へと移動した(が、満席で最初はランタンだった)。

5, 静かに深く

問いは静かで深かった。
「自分のおすすめしたい場所」の問いでは、よくある観光地はでてこない。
その代わりに、そのひとらしさが爆発したような、そして関心の輪が近しいような、そんな場所ばかり。

長期インターン先の陸前高田のこと。
都内の個性的なシェアハウスのこと。
なかには、場所ではなく「移動」そのものだという方も。

どれも新鮮で、かつ「あ~わかる!」と共感の嵐。
類はともを呼ぶのだろう。
心理的安全の保たれた、静かで深い問いの場だった。

お互いに顔がよく見えないなか、ただ当日その場に居合わせたというただそれだけの関係性。
それなのに、自然と話が深まっていく。
声だけしか情報がなくても、安心して話せる。

ただ居酒屋でお酒を飲むのとはもちろんだし、
職場のワーケーションとも全く異なるような、
そんな新鮮な時間となった。 
いつしか当初の時間を過ぎ、消灯時間まで語り合っていた。

焚き火の効果、本領発揮だ。

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