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ラーメン屋にて

新潟の中華料理屋さんへラーメンを食べに。
夕方から雨は激しく降ったりよわまったりを繰り返しながら。

ぼくのスニーカーは底がすり減りすぎて、見事に浸水してしまって、びしょびしょの靴下の気持ち悪さを我慢しながらたどり着くも、店内は満席。入り口で待つ事10分程で案内してもらうと、座敷の4人がけのような所に通していただいて。
 濡れた靴下なので、すこしバツが悪かったけど、あがりこみ。
 ラーメンとミニチャーハンを美味しくいただいた。
 
昭和の香りが色濃く漂う店内と接客の感じに懐かしい気持ちになりながら。

精算も忙しすぎたせいか、800円丁度を用意しているのが通じたからか、そこのトレーに置いといてー、と。

調理をしている男性は汗だくで腰もすこし曲がった、おじいさんといって差し支えないお年だったと思う。


その佇まいと、いらっしゃいませの声に一生懸命、一生懸命に働いてる様子が伝わってくる。
理由なんてものを尋ねようものなら、
仕事だから
と、即答してくれそうな、雰囲気だ。




僕は、褒めてもらいたかった。
そんな事がいまでもたまに、思考の隙間に浮かんでくる。


でも、そうか。そうやんな。



考えてみれば、僕は親に、母親に褒められたいと思っていたけれど、正しくはそうだったんだと、気がついた、それは母親もきっと同じだったのではないか。

母の母は若い時に亡くなっていたので、僕は会ったことはない。

母親はたまに、母親(母の母)の言葉を口にしていた。

僕は褒められたい、とばかり思っていたけれど、母親の頑張りを誰が褒めてあげるんだ、誰がその労を労ってあげられるんだ。


あー、ほんまに、独りよがりやな。


店を出ると、サラリーマン風の3人組の若手が、
場末の中華料理屋、みたいなとこなんです。
といいながら、上司?なのかな、を案内していた。

馬鹿にしてんじゃねー。


精一杯、精一杯使い切りたい。


2022.11.18
もうすぐ出番の浅草にて。

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