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【ぶらり読書の旅】ビジネスの未来<2021年3冊目>

こうさかです。(2020年読書リスト)
読んだ本の感想を、音声と合わせてお届けします。

2021年<3冊目>の読書。

<書籍名>
ビジネスの未来
(著者:山口 周)

手に取ったきっかけ

山口周さんの書籍は過去にも手に取ったことがあり、今回も楽しみに読みました。

【2020年に読んだ本】
■ニュータイプの時代

■「仕事ができる」とはどういうことか

■世界観をつくる

本の概要

「ビジネスはその歴史的使命をすでに終えているのではないか?」と、
著者の疑問から始まる。

昨今の社会は「低成長」「停滞」「衰退」などネガティブな言葉で表現されているが、何ら悲しむべき状況ではない。
様々なデータを用いながら、現在の状況をポジティブに受け入れ、我々はこれからどこに向かい何をするのかを論じる1冊。

本の要約サイトflierより↓↓

印象に残った内容

①何のための努力なのか?

多くの企業が高い成長目標を掲げ、その内部において人々が心身を耗弱させるようにして取り組んでいる現在の状況は、やっと取り戻しつつある「正常な状態」を、あらためて「異常な状態」へと押し戻そうとする不毛な努力
【第1章 私たちはどこにいるのか? P65】

「成長が当然の前提」は過去に形成されたもの。
その前提のままに、「高い成長率」を正常な状態だと捉えて、企業が高い成長目標を掲げる。疲弊するのは働く人々。自分達がどこに向かっているのかもわからない。

悲観的なムードから『自分たちはもっと頑張らなければいけない』と錯覚してしまいそうだが、客観的な根拠をもって冷静に現在を見つめてみると、努力の矛先が変わる。

②自分のお金の使い道が、これからの社会をつくる

大事なことは一点だけ、それはできるだけ「応援したい相手にお金を払う」ということを心がけるとうことです。(中略
なぜ「責任」なのかというと、私たちの消費活動によって、どのような組織や事業が次世代へと譲り渡されていくか、決まってしまうからです。
【第3章 私たちは何をするのか? P246~248】

最近、自分のお金の使い道も変化していることを感じる。
自分にとって「役に立つ」だけでなく、相手を「応援したい」気持ちも。
「応援したい相手にお金を払う」というのは、自分の衝動に素直で素敵な行為だと思う。

そして、これからどんな社会にしていきたいか?との観点で、自分達のお金の使い方を考えるのも大切なこと。本当に良いサービス提供者が社会をつくっていくためには、消費活動にも責任が伴う。

③当事者意識を持ち、小さなリーダーシップを発揮する

その原因をつくっているのは、他者でも企業でも政府でも企業でもなく、間違いなく自分自身なのだということをまず認識する必要があります。世界は小さなリーダーシップの積み重ねで大きく変化します。
【第3章 私たちは何をするのか? P179】

問題を自分以外の何かのせいにしては、何も解決しない。
当事者意識を自分がまず持つことができるか?

過去に読んだ書籍「藁を手に旅に出よう(著者:荒木博行)」の中で、「与党思考/野党思考」の話が出てきた。

安易に『社会が・・』『政府が・・』と批判するのではなく、自身がまず何ができるのか?自身が社会を変革する一員であることを自覚して行動する。

感想

本書で語られていることの中で、「労働」についてはある程度認識している部分があり、働くこと=喜びとは自分にとってどういうことだろう?と考える機会はあった。
社会の風潮を見ながら、『身を削ってまで何をそんなに頑張る必要があるのだろう?』と感じていたので、様々な根拠を用いた論説は非常に納得する内容であった。

一方、「消費」については新たに考える点が多々あり、特に「責任ある消費」には考えさせられた。自分の消費活動がこれからの社会をつくることを考えると、応援したい事業についてはより積極的に投資したくなった。
(自分にとっては、ボイスメディア「Voicy」本の要約サイト「Flier」など)

労働/消費それぞれの活動において、自分は何に夢中になれるのか?
いろいろ試しながら、ふいに見つかることもあると思うので、好奇心のままに偶然の出合いを楽しみたい。

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