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to自社 / for 求職者様向けに設定すべき!「採用ポリシー」の作り方

「職種や求職者様によって面談 / 面接官を変えているのですが、採用に対する向き合い方が人それぞれ異なっていると思うんですよね」

本日のブログは、とある企業様よりいただいたこの一言からヒントを得て執筆しています。

上記の課題は採用活動において、複数名の方が介入していると起こるケースが多いです。もちろん採用担当以外の方が採用活動に携わっていただくこと自体は非常にメリットが大きいです。またそもそも採用担当者様だけで採用がうまくいく市場感ではなくなっているなと感じます。

とはいえ、ある程度会社として採用活動に対して同じ認識を持っておくべきですよね。

それが本ブログでお伝えしたい「採用ポリシー」です。


1. ポリシーとは

まずポリシーとは何かを簡単にお伝えすると、
価値観」のことです。( さまざまな意味があると思いますが、このブログでは価値観と定義します。)

ビジネスにおけるポリシーを考えると、

  • 人事ポリシー

  • 経営ポリシー

  • コミュニケーションポリシー

  • マネジメントポリシー

などが挙げられます。

企業ごとの価値観を言語化することで、外部の方に向けてカルチャーを知ってもらえます。また、ポリシーを定めることである事象に関わる人々にとって認識のギャップを減らすことが可能です。

例えば「マネジメントポリシー」。マネジメントする側が、マネジメントを受ける側に対して、「このポリシーをもとにマネジメントしていくよ」と伝えることで、マネジメントをする側と受ける側の認識統一ができます。

では、採用ポリシーとは何か。
「採用ポリシー」とは、「採用活動における価値観」のことです。

下記は採用ポリシー ( 一部 )の事例です。

  • 業務スキルよりも価値観、人間力を圧倒的に重視する

  • 何よりも採用に時間を使う ( 朝夜など問わず ) 

  • 合否問わず100%誠実に対応をする

採用ポリシーを作成したことにより、社内の採用活動における認識が変わったように思います。これまでも、もちろん採用に対して全員で向き合うことの重要性はわかっていたものの、改めて言語化することで「共通認識」をとることができました。

ここまで「採用ポリシー」とは「採用活動における価値観」であるということをお伝えしたのですが、価値観というワードがふんわりしているが故に、分かりづらくなった気がしました。

2. 類似ワードと比較してもう1段階深く考えてみる。

採用ポリシーと類似ワードを比較しながらもう少し深掘りしていきます。

2-1. 求める人物像と採用ポリシー

よく混同されるワードとして、「求める人物像」があります。もちろん企業様によって定義は異なると思いますので、あくまでも私の定義上での話ですが、その2つは異なるワードであると考えています。

ちなみに「求める人物像」と「採用ポリシー」を比較すると下記の通りです。

求める人物像と採用ポリシー(一部)

ここまで採用ポリシーの定義をお伝えしてきましたが、👆の図で見比べてみると「求職者様への約束事」と説明したほうが分かりやすいかもしれません。

「価値観」と定義した場合、採用ポリシーは「尺度で測れないもの」が該当します。ただ、誠実に対応する / 採用活動に時間を使うなどは、可能な限りそうであるべきです。

しかし、「求職者様への約束事」と定義して良いのだろうか?採用ポリシーをMECEに捉えられていないのではないか?そう考えました。

2-2. Value と採用ポリシー

採用ポリシーをもう少し鳥の目で見ていきます。

ここでは「Mission / Visionを達成するための行動指針が Value 」と定義しております。ただ、ValueだけでMission / Visionの達成は難しいですし、会社を成り立たせるためには「人事」や「組織」に対するアプローチが必要です。

その中で採用活動における行動指針を示したものが「採用ポリシー」です。そう考えるともっと明瞭になりました。

貴社の「Mission / Vison」を達成するために採用活動をどのような価値観で行なっているかを言語化したものが採用ポリシーなのです。

一旦2章までをまとめます。

 - 採用ポリシーとは、「Mission / Vison」を達成するために採用活動をどのような価値観で行なっているかを言語化したもの
  - 採用ポリシーが無いと面談 / 面接官によって採用活動への向き合い方が変わってしまう。
 - 採用ポリシーを作成することで、社内の「共通認識」ができる

3.採用ポリシーの作成方法

では、採用ポリシーは一体どのようにして作成すれば良いのでしょうか。

改めてゼロから考え始める必要はありません。繰り返しますが「Mission / Vison」を達成するために採用活動をどのような価値観で行なっているかを言語化すれば良いのです。

簡単にお伝えすると、下記のようなフローになります。

① 採用活動に携わっているメンバー同士で「採用活動をする上で大事にしていること」を持ち寄る
② 一旦考えられるだけ出し切った後、各メンバーごとに全て点数化する。
③ 過半数以上の方々が重要だと考えた場合、採用ポリシーとする。

▲表1
点数基準:1=重要視しない、2=あまり重要視していない、3=普通、4=重要、5=非常に重要
※上記点数は架空です。

例えば、表1のようなイメージで点数化していただくと自社の採用活動における価値観が見えてくると思います。ちなみに、合計得点が何点以上の項目を採用ポリシーとして定めるのか、は事前に決めておくことを推奨しています。

ここで新たな気づきがありました。

「姿勢」に該当する項目は「求職者様への約束事」であるが、「採用基準」に該当する項目は、「採用活動における企業の価値観」であると。

つまり採用ポリシーは「Mission / Vison」を達成するために採用活動をどのような価値観で行なっているかを言語化したものであると定義し、その中に「求職者様への約束事」と「採用活動における企業の価値観」が内包されるべきである、ということです。

4. 作成後、どう活用する?

さて、せっかくポリシーを作成したのであれば、「浸透」させたいですね。

「採用活動における企業の価値観」に分類される項目は、採用に関わるメンバーへ是非共有をお願いします。作成したとはいえ、メンバー同士がしっかりと認識していないのであれば、意味がありません。

また、「求職者様への約束事」に分類される項目は、求職者様に公開していただくと企業の印象自体が非常に良くなると思います。

ちなみに採用ポリシーやマネジメントポリシー等を notion に公開しています ( ただし、選考中の求職者様にのみお渡ししています。 )

ポリシーを記載した notion の一部

最後に

みなさまいかがでしたでしょうか。最後までご覧いただきありがとうございました。


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