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料理帖

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石垣島の居酒屋「酒肴屋迷亭」の料理ノート。店で出す料理のレシピや島の素材の覚え書きなど。
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2015 3/9「いのしし!」

2015 3/9「いのしし!」

昨日はお友達のあきちゃんからいただいたイノシシ肉で猪宴会でした。

このイノシシ肉、この間の西表島の「やまねこマラソン」の交流会の抽選会でゲットしたもの。
実は先日ご結婚されたばかりのあきちゃんご夫妻のお祝いと、新栄公園公園横に「寺子屋」という児童デイサービス施設を開設徳さんご一家のお祝いも兼ねて、その新しい寺子屋でイノシシ料理を味わいました。

でそのイノシシ肉がこれ。

かなり皮が厚い。
これ

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2015 3/15 「焼豚の仕込み〜香り醤油〜手羽先タレ」

2015 3/15 「焼豚の仕込み〜香り醤油〜手羽先タレ」

昨日ちょうど焼豚の仕込みをしたので、その仕込みから、香り醤油、手羽先タレに至る仕込みに流れについて。

焼豚用のお肉は石垣産豚の肩ロースを使ってます。だいたい一回の仕込みで2.5kgぐらいでしょうか。一個200g〜300gのブロックに切り分けて、以下のタレに漬けます

【焼豚漬けダレ】

濃口醤油 600cc
泡盛 600cc
きび糖  300g

濃い口醤油:泡盛:黒糖を1:

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イノシシハムを作ってみた!

イノシシハムを作ってみた!

この前、頂き物で作ったイノシシ料理の味が忘れられず、もう一回料理したいなあと思ってたところ、ヤギ肉を買いに行った島の精肉屋さん「たきどぅん屋」さんでイノシシ肉も売っているのを発見!しかも「今季最終入荷」という張り紙、、、衝動買いしてしまった(笑)

実はヤギ肉もそうだけど、イノシシも買うとかなり高いお肉なのです。
おそらくロースと思われる部位ですが(お肉屋さんで確認するの忘れてしまった)800円/

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2015 3/31 「油の事、アヒージョ。」

2015 3/31 「油の事、アヒージョ。」

使っている油脂類について。

迷亭で使ってる油脂類は以下の通り

●大豆白絞油

●ごま油

●ピュアオリーブオイル

●エクストラヴァージンオリーブオイル

●ガーリックオイル

●バター

●ラード

大豆白絞油は主に揚げ油に使ってます。あとは卵焼きとかあまり香りをつけたくない料理に。
ごま油は炒め物、和え物、ソース、タレ類のベースなどかなり幅広く使ってます。うちではかどやの「純正ごま油」を使

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2015 3/30 「さすらいの小ネタ〜那覇・望郷編〜」

2015 3/30 「さすらいの小ネタ〜那覇・望郷編〜」

この間那覇まで遊びに行った時に拾った小ネタをいくつか。

農連市場にて。小橋に崩落の危険があるので立ち入りできないようにガッチリした木枠で囲ってあるのだが、そこまでするなら橋なおせよっていう。もちろん猫様はそんなことお構いなし。

おわかりになるだろうか?
何十階高の高層マンションの最上階ペントハウスのベランダ外の出っ張り部分で植木の手入れをしてるバ、いや失礼、高いところがお好きな方が!

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2014 3/29 「醤油、かえし醤油、刺身醤油、ポン酢醤油。」

2014 3/29 「醤油、かえし醤油、刺身醤油、ポン酢醤油。」

「迷亭の基本装備」今回はお醤油編です。

まず、大元の濃口醤油ですが、うちではヒゲタの本膳を使ってます。
正直かなりお高い醤油なんですが、うちではAmazonで18L入りのBIB(bag in box)を買って使ってます。これだと1Lあたり¥440くらい。
キッコーマンの醤油でいま1L¥200ちょっとくらいでしょうか?
たくさん買っても2倍の値段かあ。
味はしょっぱさが少なく旨みを強く感じます。

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2015 3/20 「島蛸」

2015 3/20 「島蛸」

沖縄では冬場の時期に産卵のために浅場にあがってくる蛸がよく獲れます。
こちらでは「島たこ」という言い方で、居酒屋でもメニューによく登場します。
で、「島たこ」というのはおそらく通称で、実際はなんという種類のたこなのか調べてみるとこれがややこしい。
一般的に「島たこ」と呼ばれよく出回ってるのは「わもんだこ」というらしい。で、島たこと呼ばれてる「わもんだこ」とは別に正式な和名で「しまだこ」という種類も

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2015 3/16 「迷亭の手羽先唐揚げ」

2015 3/16 「迷亭の手羽先唐揚げ」

昨日のタレの作り方からの続きです。

「焼豚の仕込み〜香り醤油〜手羽先タレ」

実は昨日は書きませんでしたが、手羽先のタレにはもう一つ材料が入ります。
シークワサーの果汁です。時期にはフレッシュのものを絞って、冬場は濃縮果汁で代用。ちょっと酸味と香りが感じられる程度(店で作る分量で大さじ2杯ぐらい)入れます。
手羽先は揚げ物なので甘いだけのタレだとちょっとくどいので加えてますが、通常照り焼きタレな

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2015 3/14 「迷亭の基本装備」

2015 3/14 「迷亭の基本装備」

本当はここのブログは料理レシピを中心にしたブログにしたかったのですが、なかなか取りかかれず二ヶ月半が過ぎてしまいました。
毎日の日記の方で結構時間が取られるようになってしまったので、本来別枠で料理レシピを挙げてこうと思ったのですが、まあ分けることもないので不定期に日記として少しづつあげていきます。

迷亭でお出ししてるメニューのレシピをなるべくそのままの形で晒していこうと思ってるのですが、迷亭では

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2015 3/7 ヒージャーカレーそば」

2015 3/7 ヒージャーカレーそば」

「ヒージャーのスパイス煮込み」というメニューがおかげさまで好評で。

でこの前、割と大量に作ったんですね。
実はヤギの肉って意外と高いんですよ。石垣牛とは言わないまでも、普通の石垣産黒毛和牛と同じくらいの値段はする。なんでわりとスープ風というか、汁多めで作るんです。
で、ちょっとその多めに作って余ったスープを試しにカレー風にアレンジしてみたらこれがめちゃくちゃうまい!まあ、マトンのカレーと思えば、

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2015 2/26 「島のもやし」

2015 2/26 「島のもやし」

内地の人にとってもやしの値段ってどれくらい?
「普通に買って60〜70円、でも特売の30円のしか買わないね」
そんな感じじゃないですか?

石垣島のもやしの値段。
ハイ、ズバリ130円!(多少の前後はあるにしろ)
そう、もやしは島ではかなりの高級食材なんです。
ただそれには訳がある。

ちゃんとひげ根が一本一本きれいに取られてるのね。
おそらくはオバァの手仕事。
おまけに内地のもやしに比べてかなり

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2015 2/17 「ギーラのトーフ」

2015 2/17 「ギーラのトーフ」

といわれても、沖縄県外の方には何のことやらでしょうね。
ギーラとはシャコガイのこと。波型の口というか、殻の合わせ目が独特な大きな二枚貝です。トーフはその貝の肝のことを言います。外の皮を剥ぐと中は肝というより白子のようなお豆腐に似た白くてフワフワとした形状になるのでそう呼ばれるのでしょうね。
昨日近所の星野商店にパックに入って並んでました。
この普通のマチヤグワーに並ぶ海鮮物が案外侮れなくて、つい毎

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島の冬食材① クシティ

島の冬食材① クシティ

クシティ。耳慣れない言葉だと思います。
八重山の言葉というより、与那国島の方言です。野菜の名前です。
かの地では昔から栽培され、旬の今の時期には島中この葉の香りに包まれるとか。
スペイン語でシラントロ。英語でコリアンダー。和名はなんとカメムシソウ。タイ語でパクチー。そう、香草(シャンツァイ)の事です。

和名にあるようにカメムシの匂いに似た強烈な香気ゆえ、好き嫌いの極端に分かれる食材ですね。
嫌い

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おせち、おぼえがき④

おせち、おぼえがき④

島の酒肴編。

しまの祝膳といえばやっぱり豚肉料理。それと八重山ではあまり用いられないのですが、本島のお正月料理の定番ドゥルワカシーを一つのエリアで盛り合わせました。

【もろみ豚の燻製スーチカー】
スーチカを作るときうちではまず砂糖を三枚肉に擦り込み、そのあと塩をたっぷり揉み込みます。この方が塩の量も少なく、味もマイルドで旨味が増すように思います。ジプロックに入れて冷蔵庫に保存して5日間。流水で

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