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視野

日曜日の朝に掃除をすると舞うホコリが日に照らされつい呼吸を止めてしまう

でもいつも思い直すと
夜だって見えてなくてもホコリは常に舞っている

視力には「物理的」な視力と「心理的」な視力の2種類ある

この心理的視力を私は「心の視力」や「視野」と呼んで区別をしている

いつも私はこの「心の視力」を鍛えるべきという話をよくしてきたけど
心の視力が悪い方が生きやすい場合もある

ということで今日はいつもと逆の視点で心の目を瞑る話を

私は物理的な視野が非常に悪い
日常でメガネを装着していないと生活には支障が出る

冒頭の話の続きだが
一週間も掃除をしないと部屋に落ちているホコリや髪の毛が気になってくる

ただメガネを外した状態であれば床に落ちたホコリや髪の毛なんか気にならない
気にならないというよりそもそも見えないのだから
物理的な視力が強い人は床に落ちた細かいゴミが気になるかもしれないが
物理的な視力の弱い人は細かいゴミが落ちていても部屋が綺麗に見えているかもしれない

これが人によって見える世界が違うということ
同じ部屋に住んでいても目の良いAさんと目の悪いBさんでは心地よさが違うかもしれない
もちろん同じ夜空を見上げているのに目の良いAさんは目の悪いBさんより綺麗な星空が見えていることも事実である

僕は世間知らずで有名である
哲学とか科学とか芸術とか変な知識ばかり身につけたせいでいまだに世の中のことが何もわかっていない

何も見えてないからこそ余計なことを考えず不器用に生きてきたつもりである
それにはエリートには無いがむしゃらさがあるからと先生に教えられた

「設計は現場を知ってはいけない」
建築業界では有名な言葉だが
それは現場を知ると余計なしがらみにとらわれ創造が出来なくなるから

去年一年で私には今までには全く無かった新しい考え方が身につきだした

良い方向に進むことも多いけど
今まで見えなかった世界が見えだしたお陰で大事な何かを失う危険性を少し懸念している

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