読書記録「愛されるデザイン」
読書記録を始めます。
読書って、読んですぐは「あ〜ためになった!」と思うのですが
日が経つと頭に残らないことも多く(特に自己啓発本)、
せっかくnoteをやってることだし感想を記録していきます!
読んだ本
『愛されるデザイン』
元・任天堂デザイナーであり、
現在デザイン会社で代表を務める前田高志さんの著書です。
読んだきっかけ
先日、梅田蔦屋書店にて開催のセミナー「愛されるプレゼン術」に参加し、この本を知りました。(出版記念イベントで書籍を知る人)
恐縮ながらサインまでいただいてしまいました。
セミナーでは実際のロゴの提案資料をもとに、プレゼンにどんな意図があったのかまで詳しく解説いただきました。
『愛されるデザイン』では、これらデザインのプロセスが事例に沿って紹介されてるようで「絶対に面白いやん」と思い、読みました。
印象に残ったフレーズ
その1
プロジェクト名を「ロゴデザイン作成」から、
ヒヤリングを経て解像度を上げ、「依頼者が叶えたい夢」に再定義する。
まさに、大事なのはデザインを「作る」ことではなく「機能させる」ことだなと思いました。
その2
「美しい」デザインと「わかりやすい」デザイン。より多くの人に反応されるのは?
1人でも多くの人に届けることができるのは、「わかりやすい」デザインです。
特に、多くの非デザイナーの方に届けたいデザインは「わかりやすさ」が前提だなと感じました。
その3
デザイナーズ・マンションの例えが納得でした。
「洗練さを優先してるので不便でも仕方ない。」←これに重視されるのは見た目の美しさで、「デザイン」ではない。
その1で感じた「大事なのはデザインを「作る」ことではなく「機能させる」こと」に近いなと思いました。
※余談ですが私の推しの楽曲「デザイナーズマンション」がメロウで海外の雰囲気、でも歌詞に遊び心あるとても素敵な曲なのでぜひ聴いてください
その4
ナス弁当の例えがわかりやすかったです。
ナスの価値を伝えるお弁当作りが目的だったのに、目先の売上のために唐揚げをメインに入れてしまう。
制作側もクライアントも共通の「揺るぎない心」があり、夢に向かって進むことができると感じました。
その5
聞き慣れない言葉ですが、シニフィアンはプレゼンセミナーでも触れていて、気になっていました。
・シニフィアン=言葉や音、絵(例:「りんご」という言葉)
・シニフィエ=脳内のイメージ(例:「りんご」と聞いて浮かぶ脳内のイメージ)
ブランディングに近い考えのようです。
強いシニフィアンにより脳内に共通のイメージを流し、「やってみたい」「使ってみたい」気持ちにさせ、人を動かすことができる。
デザインを運用する側(依頼者)も、共通のイメージにより目指すものがハッキリするので、適切に運用することができる。
前田さんは「デザイナーの仕事は結局これが全て」とまで書かれていました。
感想とまとめ
デザインの設計にあたり「依頼者が夢を叶えるためにデザインをどう運用していくか」にすごく焦点を置いてるなと感じました。
デザイナーとして「制作し、納期通りに納品すること」が大事と思っていましたが、確かに依頼者が運用して、使用されて初めてデザインとして機能するなと気づきました。
そのために、初心を忘れない「ぶれない思考」(「思考の背骨」とも表現されてました)が重要。本書でも述べられていましたが、「デザインとは、思考と造形による設計」。思考の部分をたくさん知ることができました。
参考探しについても気づきがありました。
本には「街はデザインの教科書である」と書かれていました。
どうしてもpintarestなど、webの世界で参考探しをしてしまいますが、もっと日常にアンテナをはらないと、と思いました。
「良いと思った」「違和感を覚えた」自分の感性を放置しがちですが、デザイン力はこういった感性の積み重ねな気がしました。そのままにせず感じる力を磨いていきたいです。
さいごに、
本書は前作の「勝てるデザイン」が度々引用されていました。
なんと私は応用から読んでしまったようですので、
つぎは前作「勝てるデザイン」を読みます。
(ギターも基礎練すっとばして曲練習をしてしまう人)
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