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「日本一」のチームに在籍する機会から学んできたこと

以下の2つのリンクから確認頂ければ解るのですが、陸上競技選手として振り返った時にどういうチームに在籍したかというのは大きな要素を占めます。

もちろん個人としてそのチームに貢献し、順位を上げてきた部分というのもありますが、多くの部分は自分の力だけでは為し得ません。支援者、指導者、仲間の力の方が当然大きいと思います。

今回はその「日本一のチーム」を駅伝に絞ってお話します。


中学の時はチームとしては日本一を駅伝で目指していました。実際に近隣の陵南中学校が全国2連覇したわけで、決して荒唐無稽なレベルではなかったと思います。結果的には県でも逆転負け(中2)だったり、近畿では4位くらいが最高位だったと思います。

そういった悔しさもあって当時「日本一」の西脇工業高校を選んだ部分はあったと思います。


西脇工業高校は入学前も全国高校駅伝を優勝し、高校最高記録でした。入学後も自分はメンバーにかすりもせず(というお話はマガジンからご確認ください)でしたが、全国を2連覇しました。2年次は自分も走って!と思いましたがライバル報徳に県で敗れ、全国制覇は報徳が為しました。

今度こそ!と挑んだ3年生でようやくメンバー入りも叶い、6区区間賞で全国制覇、日本高校最高記録も更新出来ました。自分にとっての初めての日本一は「ほっとした」が本音です。

元々優勝するようなチームで、同級生や後輩も相当なメンバーが集まっており、これで負ける訳には行かないという想いが強かったんですね。1年目こそ1月に起きた阪神大震災の影響で1年生全体が振るわない部分(それでも2名出場)もありましたが、徐々に頭角を表していました。

油断すると簡単にメンバーから落ちてしまう。油断していなくても、5000m数秒以内にわんさかとメンバーが居るわけで・・・競争が激しかったです。その中で力を付けさせて頂きました。


大学ではまだ全国制覇の経験がない駒澤大学でしたが、前年は全日本大学駅伝2位。入学した年は戦力も充実していて優勝が目指せるチームでした。もちろん、勝つのが当たり前という高校時代と比べ、少々緩さがあったりして驚いたりもしましたが、練習はレベルが高く、充実していました。

幸い出雲駅伝から出場し、チームも優勝。その勢いで全国大学駅伝も初優勝。自分も6区で区間賞を頂きました。ちなみに次の年もアンカー8区で区間賞、チームも逆転優勝で2連覇。自分にとっては3年連続駅伝日本一のチームに所属し、3年連続区間賞の栄誉を頂きました。

これは本当に嬉しかったですね。

最終的に4年次も優勝。高大合わせて7年間で5度の優勝チームで競技がやれたことになります。


実業団では日清食品はまだ優勝がありませんでしたし、3年間は入賞に留まりました。自分も貢献出来ず、残念でした。そしてJGSでも貢献出来ませんでしたし、もっと低いシードが目標でもありました。

競技の後半は尻つぼみ気味で、目標の大切さと、その目標達成に向かう為に必要なことがたくさん学ぶことが出来ました。これは指導者になっても大きな財産ですね。


★★★

「日本一」に立つというのは簡単ではありません。よく勝利至上主義という言い方もありますが、逆説的かもしれませんがそういう考え方では中々日本一になれないという考え方が出来ます。

日本一になるプロセスの中で、阻害する要因を排除し、効率を上げようとすれば「競技にとって非効率」になる部分も大事にしなければいけません。

真面目に勉強していかなければ応援してもらえないし、成績が低すぎると将来への不安も増す。理不尽な仕組みが横行すれば士気に響くし、チームに対する忠誠心も持てない。

相手をリスペクトしていなければ、油断や怠慢で負けることになる。なにせ全てのチームの中でたった一つしか勝てない訳です。自分だけのことを考えて取り組んでいたら難しいと思います。

一人の力では当然為し得ません。多くの力、協力、支援が必要です。

今も昔も「総合力」で戦うのは変わらないと思います。チームを創り上げる時、1選手として取り組むときもそういった観点を持つことで、より良い道が歩めるのではないでしょうか?

そして「日本一」を目指すときはたった一つの正解は無いと言えるでしょう。結局、「日本一」になった瞬間に、来た道のりが「正解」となるだけで、取り組んでいる間、途中過程ではなんとも言えません。

その不確かさが面白いのですが、理解されずにとん挫することもあります。だからこそ「日本一」を多くの人が目指す意味もあるのでしょう。その不確かさを乗り越えつつ、「日本一になって」正解を勝ち得るか?それともそれは違ったと検証できるかが大事なんですよね。

「正解」を検証せずに終了(とん挫)した場合は何も回答は得られません。経験が得られないんですよね。積み重なって行かない。

「継続は力なり」はそういった意味でも大切なんだろうなと考えます。


★「神屋伝」は競技選手としての思い出、エピソードnoteをまとめたマガジン


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