Jの掟と想定外

2000年のちょっと前くらいだと思うのですが、今話題のJ事務所に諸々のIT化をご提案差し上げました。すごく思ったのは、会社にとってのリスクマネジメント、所属タレント(商品)に対してのリスクマネジメント、ファン(お客様)に対してのリスクマネジメントの3点を究極に考えている会社だと強く感じました。

普通はそこまで考えない、ということまでしっかりやっていて、並の提案内容では全く話にならない、という感じ。

でも、J事務所っていうのは、意外なことに日本の大企業的なところもあったんでしょうね。神としての経営層、圧と忖度での物事の進め方、実力というより上の意向をいかに汲み取り自己犠牲の中で組織に貢献するものが上にいく、なんだか少年隊やイノッチがあそこまで出世するっていうのって、まあ、タレントとしての実力っていうわけじゃないんだろう。それよりもあの2人を観て、サラリーマンに非常に近しいというか、J事務所っていうのは日本伝統的大企業(JTC)以上にJTCな組織だったんだな、と記者会見観て思ってしまいました。

私の生活にJ 感は全くなく、J要素でお金を使うこともないし、自分の会社のCMにも多分もうJは使っていないはずなので記者会見について率直にいえば、ビッグモーターを10点とすると、29点で赤点かなと思いました。先に述べた会社、タレント、ファンの3点の話をする前に、犯罪の被害者に対してという項目がプライオリティーのトップであるべきところ、4点を同列に近い形で扱っていましたよね。そして、少年隊社長の言いっぷりが結果として、会社という項目がプライオリティーの先頭にきてしまった感が否めませんでした。結局最後に守るものは、組織っていうか。少なくとも所属タレントの気持ちや会社の名前、そして新社長の気持ちなんて正直無視してもいいくらいじゃないと。リスク管理マネジメントの究極の組織だったのに、まさかの想定外の展開になっちゃったんでしょうか。いや、想定外ではなくて、自明だったのだろうか。

J事務所は、絶対傷がつかない(失敗しない)超大手の超人気商品にしか自社のタレントを使うことを許可してこなかったので、逆に超人気商品や超大手企業に傷がつくJという名前を変えなかったというのは、痛恨のミスだったと思います。やっぱり想定外だったんでしょう。CMからはJ感は消えていくことになると思います。


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