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点滴生活

 荷物をまとめて、病院へ戻った。

 結腸憩室炎の治療の基本は、絶食と抗生剤の点滴。加えて、絶食中のカロリーを補うための点滴も。入院初日から、1日4本(抗生剤2、栄養2)の点滴をすることになった。

 ワタクシは、軽症ではあるが化学物質過敏症を発症しているので、入院にはいろいろ心配があった。もちろん、病院側にそれを伝えての入院だが、治療方法にたくさんヴァリエーションがある訳ではない。

 それに、初日はとにかく痛くて、入院前のヒアリングでまともに話もできなかった(しかも、その看護師が化学臭を発していた)。だから、点滴中に具合が悪くなったらそのときに訴えて、他の手段を考えてもらうことにした。

 点滴の抗生剤は、こちら(名前はちゃんと裏面にある)。

カロリー補給はこちらだった(こちらも同様)。

 これを2本ずつ。
 10:00前後からはじめて、16:30くらいまで掛かる。その間、トイレにもコップを洗いに行くにも、いつも点滴といっしょだ。意外と動ける。痛みがとれてからは、運動のため点滴といっしょに廊下を歩こうかと思ったが、さすがに止めた。車輪の音が気になる人がいるかもしれないと思ったからだ。

 週に3回シャワーの日があるが、4本完了後だと、使用時間に間に合わない。そのときはどうなるかというと、

こうなる。

 途中で点滴を止め、針を残したままビニールシートでぐるぐる巻きにし、シャワーを浴びる。これが、看護師によって出来映えにバラツキがあって、ちょっと微笑ましかったりする。

 栄養点滴は、1本210キロカロリーとのこと。2本で420。1日の摂取カロリーを1800キロカロリーと考えても、かなり少ない。
 それで、3日目に高カロリー点滴を1本足したのだが、これは身体に合わなかった。点滴中、腕が痛くて痛くてどうにもならなかった。

 幸い、点滴後にずっとあとに引く症状は出なかった(少しの間、頭痛はあった)が、1回切りで終わりとなった。

 というような絶食点滴生活が11日間続いた。ほぼ連日、血液検査を繰り返し、炎症反応の低下を待った。幸い、この2種類の点滴には、過敏症症状は出なかった。

 12日目の検査で、CRPがようやく0.3を割り(0.28というギリギリだったが)、その日の夕食から、食べることが許された。

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