冬に走ればいいじゃない
東京オリンピックが終わった。
つまり、札幌で開催された競歩とマラソンも終わった。
札幌での開催は、結局は誰の思い付きだったのか。誰のものであったとしても、思惑からは大きく外れてしまったことは否めない。
今年の夏は、暑かった。
過去形で書いているのは、一応、まだ夏だとは思っているけれど、あんな暑さは金輪際ごめんだと思っているのだと解釈して戴きたい。
連続真夏日記録が97年振りに更新された。7/21-8/7の18日間だ。
29℃以上の日の連続を数えれば、7/13-8/8の27日間。つまりほぼ1ヵ月。
北海道民にとって、29℃と30℃の間に違いなどない。暑いだけだ。そんな1ヵ月などあり得ない。
そして、この期間に競歩とマラソンの開催があった。
東京から800kmも北に位置する街で実施したにも拘らず、競歩もマラソンもかなりの途中棄権者が出たと聞いた。男子競歩50kmでは約20%、男子マラソンでは約30%が棄権したそうだ。たゆまぬトレーニングを積んできたのに、本人はさぞ悔しいことであろう。
誰かさんの決定をここで非難しても仕方がない。決定された頃には予想できなかった暑さになってしまったのだから。
しかし、個人的には当時の予想は楽観的だったと思う。今夏は結果的に1ヵ月近くの異例の酷暑(道民にとっては)となってしまったが、記憶する限り、ここ20数年の間に信じられない暑さは何度かあったのだ。
1994年8月7日。ダーリンとワタクシは同居のために引越ししたが、この日の最高気温は36.2℃で、その夏の最高気温だった。ワタクシたちはもちろんだが、手伝ってくれた友人たちは汗だくで肉体労働をしてくれた。この年の夏も暑かった。この日だけではなく。
その後も、冷夏もあったが酷暑もあった。天気予報では、今年に限らず「東京よりも暑い日」を見かける。そうであれば、気象の専門家に頼らなくとも、東京よりも暑い夏があり得ることも予想がつくと思うのだが、見えない力の決定権は大きかったということだろう。
そもそも、8月の東京で夏のオリンピックを開催する方がどうかしている。1964年のときは10月開催だった(生まれる前の話だが)。今回だって、当初は10月開催が提案されていたと聞く。利権が絡む世界は恐ろしい。誰のためのオリンピックなのかが、この時点で崩れている。
マラソンを始め、長距離を走る競技の大会は、秋から冬、引っ張っても春までだ。真夏のマラソン大会など聞いたことがない。北海道マラソンは8月開催だが、8月末。北海道はすでに秋と言ってもいい。
競歩についても少々調べたが、6~9月には国内大会は催されていないようだ。
それであれば、いっそのこと、競歩もマラソンも冬のオリンピック競技にしてしまえばいいのではないかと思う。もともと真夏の競技ではないのだから。
開催都市が雪深いところであれば、積雪のない別都市での開催にすればいいだけの話だ。今回の、札幌の東京オリンピックのように。
夏のオリンピックが最も暑い時期の開催を避けられないのであれば、アスリートたちのためにそのくらいのことをしてもよいだろう。
観戦者だって、よいコンディションで競い合うアスリートたちの姿を見たいはずだ。
ワタクシ、とんでもないことを発言しているだろうか。
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