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なぜ第一号社員を辞めて、mikanにジョインしたのか。

はじめに

はじめまして、この7月に株式会社mikanに(2人目の!)バックエンドエンジニアとしてジョインしたnixiiです。

私は大学卒業後、AIチャットボットを扱うベンチャー企業に社員第一号として新卒入社し、3年間エンジニアとして勤務したのち、今月mikanに入社しました。
私にとってがっつり書く初めての入社エントリですが、転職を検討している方「mikanってどんな所だろう?」と気になってこのエントリに辿り着いて下さった方向けに、

・これまでの経緯
・転職活動の中身
・なぜmikanにジョインする決意をしたのか?
・これからmikanでやっていくこと

を中心に話していければと思います!


Deep Learning台頭で変わった将来への道

私は高校を卒業した後、実は2つの大学に通いました。

高校時代からもともと語学が好きで、当時はイギリスに短期留学にも行かせてもらうなど貴重な経験をさせてもらいました。当時のホームステイ先の友人とは今でもFacebook上で時折連絡を取り合う仲で、遠く離れた国の友人とコミュニケーションが取れることに面白みを感じたのをキッカケに、その頃から外国語に関わる仕事がしたいと思うように。それもあって進学先は北九州にある公立大学の外国語学部を選び、通訳・翻訳の道に進むことを志しました。

ところが、入学して1年が経った2013年の始め。

当時はちょうど"Deep Learning"や"機械学習"といった技術がにわかに注目を浴び始めた時期で、語学系の学生だった私もその噂を耳にするようになりました。

「通訳、翻訳の世界はそう簡単にマシンに代替されない、最後まで残る」と主張している大学の先生方もちらほら居たのですが、見聞きする情報から「将来この業界は生き残りが厳しくなっていく」と感じていました。2年生になった春には「一旦今の進路を見直そう、別の将来像を描いて新しい環境に行かないとダメだ」ということで、大学を入り直す決意を固めるようになります。

当時、語学以外で興味を持っていた軸は2つあって、「この国を動かしている政治・経済とその仕組みをしっかり学んでみたい」と「自分が居た世界にこういうインパクトをくれたテクノロジーの世界をもっと知りたい」というものでした。

これはざっくり言うと、前者は社会科学、そして後者は情報工学のような方向。つまりそれぞれ全然別の方向ですが、日本の大学の多くは専門分野ごとに学部レベルで分岐しています。

そのため複数分野をその都度学べたり、そこから学際的に問題解決に挑めるような大学はあまり多くはありません。

そんな中で自分がやりたいことにマッチする場所として慶應大学SFCをたまたま見つけて、そこから9ヶ月ほど受験勉強をしたのちこの大学に再入学。当時は経済的な事情もあって予備校には通わずほぼ自習で、大学の単位も(受験がもしダメだった時には順調に進級できるように。。)しっかり取りながら受験する、という事をやっていて、限られたリソースの中で頑張る貴重な経験になりました。


2つ目の大学でエンジニアの道に出会う

こうして2つ目の大学に入ってからは、新しい環境というのもあって情報量がグッと増えました。元々やりたかった社会科学系や工学関連の講義を日々取ってはいたのですが、そんな中で「1週間くらい前に起業した学生ベンチャーがあるので手伝ってみないか」と友人づてに誘われたのをキッカケに、入学後すぐにその学生ベンチャーでライターやマーケターのインターンをさせてもらうことになります。

30人近くのアルバイトの学生ライターをマネジメントするといった仕事も当時任せてもらえて、自分にどんな仕事が合っているのか考えるキッカケになりました。

この学生ベンチャーでは当時メディア事業や弁当デリバリー事業をやっていましたが、現在はAIプログラミング学習サービスを行うAidemy(株式会社アイデミー)として今も急成長しているようです🚀

このインターン期間の後、自分でも一度個人事業をやってみたくなり、大学内でスマホや色んなデバイスを講義1コマ分の時間のうちに修理(画面割れ、水没等)するというサービスをTwitterで呼びかけながら、1年半ほどやっていました。

元々は使っていたiPhoneが水没してしまい、その時に(かなり大変でしたが)各部品を分解して乾燥・再組み立てして修理したことがあり、「画面割れや水没でスマホを直さないといけない。でも一旦修理に出すとしばらくスマホが手元に無いので生活がキツくなる。。」といった学生の悩みを解決出来るんじゃないか?と思ったのがキッカケでした。

大学では講義のたびにキャンパス内で移動がありますが、自分と依頼者が修理品を受け渡すたびに互いに移動するのはコストだなと感じたので、講義前にその教室で壊れたスマホを受け取り、講義1コマ分の90分で修理。講義が終わったら依頼者に修理品を渡す、という流れでやってみた結果、「講義が終わったら修理済みのスマホが手元にある」という体験が学生に刺さったようで、クチコミを広げてもらったりしていました。

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(当時の写真フォルダを漁って出てきた、小学生の時から使っていた初代iPod nanoをバッテリー交換した時の画像。バッテリーを直接ハンダ付けするのが初めてだったので、けっこう緊張してました。。)


それから元々機械いじりやモノづくりが好きだということで、同時に興味が強かった国内の大手メーカーにインターンしているうちに、自分がキャリアの最初で勝負してみたいのは当時ほぼ未経験に近かったソフトウェアエンジニアだと分かってきました。

当初自分が身を置こうとしていた通訳・翻訳の世界にテクノロジーによる大変化が起きたのも目の当たりにしていて、「テクノロジーの力で新たに便利なサービスを作るソフトウェアエンジニア」が世に出す価値にインパクトを感じ、魅力的に映った事が大きかったからです。

月日は流れて就職活動が活発になりだした大学3年生の終わり、「面白いチャットボットアプリがある」と知り合いに教えてもらったのをキッカケに、そのアプリを手がけるベンチャー企業であるSELF株式会社にてiOS/Androidエンジニアとして長期インターンを始めました。


社員第一号としてベンチャー企業にジョイン

大学卒業が近づいてきて就職活動が本格化してきましたが、そこでのベンチャー企業ならではのスピード感ややるべきことの幅広さ、ユーザーから直に評価を貰える嬉しさが自分にとってやっぱり大きいなと感じて、元々志望度が高かった大手メーカー等でも選考を進めていたものの辞退。前職となるSELF株式会社に新卒でジョインしました。

ジョイン時には正社員がまだ0人という規模だったこともあり、社員第一号としての入社でとても新鮮だった記憶があります。

入社してからはエンジニアリングだけでなく、アプリUIデザインの全体改修や採用活動など(ベンチャーである以上やるべきことは無限にあるので)幅広く経験させて貰えました。エンジニアとして出来ることの幅も少しづつ広がる中で、ネイティブアプリだけでなくサーバーサイド開発にも深く関わるようになっていくうち、ビジネスの根幹を担うようなコアな実装にも関わり、「サーバーサイド開発面白い!」とその醍醐味を感じるようになりました。

インターン時代から何の経験も無かった一学生にこうして様々な経験を積ませて頂いた事もあり、当時の先輩方には大変感謝しています。

こうして入社3年目に突入した頃、チームとして出すアウトプットにもっと価値を見出せるような、自分にとってよりカルチャーフィットした環境に身を置きたいという気持ちも日に日に増してきました。

もともと自分は「チームで動いて個人じゃ出しきれない質の高いアウトプットを出すこと」がとても好きでしたが、一方でチームで働く上でとても大切な"カルチャーフィット"、つまり個人としての価値観とチームとして共有している価値観の重なり度合いについて、前職で働いている中であまり深く考えていなかった事に(今更ながら)気づいてきました。

ここに気づいてからは自分の現時点でのキャリアを整理したり、「自分自身が何を大切にしていて、社会のどこで価値を出したいのか」を整理しつつ、最終的にはより自分にとってカルチャーフィットした環境を探ることを決め、転職活動を開始しました。


転職活動スタート

まずは転職活動の軸として、

1. 自分が一緒に働きたいと思える人と働けること
2. 会社として組織やチームビルディングの重要性を理解していること
3. やっている事に強く興味を惹かれ、かつ今後も面白いと感じるフェーズにあること

という3軸を自分の中で設定。

このうち
1は、価値観の重なり、つまりカルチャーフィット。
2は、そうした価値観・カルチャーを浸透させる上で不可欠な組織としての意識。
3は、自分が深く関わるサービスやプロダクトに対して愛着を持てるかどうか。

これらのうち比重は1と2が特に大きく、今回の転職を境に「誰と働くか」「その組織で最高のチームビルディングが出来るのか」にこだわりたい気持ちが強くなっていました。

また、転職活動期間を1ヶ月として区切り、今年4月末にスタートした転職活動を5月末には完了することを目標としました。

1ヶ月というと転職活動としては短めかもしれませんが、既に自分の軸がハッキリしている以上、転職活動に時間をあまりかけすぎたくなく、自分が本来やりたい色んな仕事・活動にまた早く取り掛かりたい気持ちが強かったことが大きいです。


日頃のアウトプットが役立った

元々、個人開発でアプリを複数作っていたり、技術書典などで本を何冊か書くなど自分がやっていることを日々発信していました。その結果、自分のやっていることに目をつけてくれた採用担当の方が採用媒体から声をかけて下さる事も多々あったため、転職活動前に個人で動いてきたことが力になってくれることも大きかったです。

実際に転職活動をしていく中で、まずは自分から企業探しをしていましたが、並行して登録していた採用媒体に頂いていたスカウトメールへの返信も進めており、転職活動開始までに数十件ほど頂けていました。

こうしたスカウトの中には自分の書いた技術書や個人開発アプリを細かく見てくれているものも少なくなく、巷で言われる

「いざ転職、という前に日頃からアウトプットを積極的に発信していった方が良い」

は、自分の興味分野と企業側が向いている方向のマッチがよりしやすいという意味でも、本当にそうだと思います。実際、最終的に選考に進むことを決めた企業はいずれもスカウトメール経由でした。

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(2年前に友人と共著で技術書典で初出展した『超速デプロイ』という本。
これを皮切りに、自分でも好きなテーマで色々と書いて外に発信するようになりました。)


一方で今回選考に進むことを決めた企業以外でも、自分の軸に囚われず、学生時代には興味を持たなかった分野も含めて色んな業界の採用担当の方とカジュアル面談させてもらいました。

これを機に自分の知らなかった分野を知るチャンスが得られる事、知らなかった業界に出会って自分の転職活動の方針が変わる可能性も考慮して、計20社近くの方と面談。結果として自分の方針が変わることは無かったのですが、橋梁メンテナンス・インフラ調査で使う画像認識ソフトの開発など、これまで関わりの薄かった分野で戦っている方のお話はどれも興味深く勉強になりました。

そうこうしている中で、モノづくり分野でとても面白そうなベンチャー企業であるキャディ株式会社様と繋がりを得られ、かなり志望度が高い状態で選考に進んでいました。

今の日本のモノづくり産業は旧態依然とした下請けのツリー構造になっていることが少なくありません。ですが、その構造をフラットな形に転換することで、製造コストを減らしたり効率化し、製造産業の活かしきれていないポテンシャルを解放しよう、という魅力的な目標を掲げているのがこの企業でした。

この大きな目標を達成するためにはどうしても組織拡大が必要なのですが、その中でも組織としてのカルチャーを守り、かつ成長に応じて進化させていくことをとても大事にしている会社で、

・社会的なインパクトがとても大きいことをやっている
・そんな大きな目標を達するために、カルチャーを守り進化させていくことを重視している

という2点で魅力的でした。

また、印刷・広告や物流関連のプラットフォームを扱うラクスル株式会社様の選考にも進んでいました。こちらは上場企業で、前述の企業やmikanと比較すると大きな会社ですが、その組織規模にも関わらずカルチャー・価値観が言語化されて隅々まで組織に浸透していると感じたので、同じく私にとって非常に魅力に映りました。

そんな中でmikanのmizoさん(@3izorin)にもLapras経由で声をかけてもらい、まずはカジュアル面談させて貰うことに。

そこで自分がいま課題に感じている事、好きな事、やりたい事などもmizoさんと話すうちに、気がついたら予定を1時間もオーバーして話し込んでいました。

「mikanのカルチャーにすごく共感する、もう少しお話を聞いてみたい」

と思い始め、気づいたらmikanの選考に進みたい旨をmizoさんにお返事していました。

mikanの選考では最初にカルチャーフィットを見るカルチャー面接、次にスキル面でのフィットを見るスキル面接がありますが、どちらでも話を聞いているうちに

「自分たちで言語化したバリューを、普段の業務の中で体現することをとても大切にしているチームだ。自分もそんなチームで価値を生めたら幸せだな」

という気持ちを強く感じて志望度が高くなっていきました。


mikanの体験入社

mikanでは選考を進んでいくと、最後に採用候補者と会社とのカルチャーフィットや他の面でのフィットを互いに確認する場として「体験入社」があります。

これは候補者とmikanとがもっと深く互いのことを知ることが出来るよう、候補者の希望に合わせてコアメンバー全員が関わって1日がかりで行うイベントで、個人的にmikanの採用や組織づくりに対する本気度を最も感じた1日でした。

私の体験入社では、mikanの現状の技術的な課題感についてディスカッションする時間を設けてもらったり、色んなメンバーとざっくばらんに話す会を設けてもらったりと、私が知りたいmikanのことに対して最大限カスタマイズしてくれたフローになっていて、実際に自分がチームの一員としてバリューを発揮するイメージがつきました。

自分自身が今回の転職活動で重きを置いていた「誰と働くか」「その組織で最高のチームビルディングが出来るのか」に対する情熱を、CEO・取締役であるkazuさん(@takaokazumasa)、mizoさんだけでなく、メンバーの方全員から感じたことがとても大きく、体験入社が終わった時点で90%ぐらい気持ちがmikanに傾いていたことを覚えています。

その後内定を頂き、数日ほど頭をクールダウンさせてからゆっくり考えたのち、体験入社時にも感じたカルチャーへの共感が忘れられず、mikanへのジョインを決意しました。

もともと並行して他の選考も進んでおり、うち1社は最終面接が控えていた状況でしたが、

・自分自身が価値観を共有できるチームで働ける
・その価値観がチーム内で言語化され、浸透することが重視されている

という点で、自分にとってmikanが最も魅力的なチームだと感じたことが大きかったと思います。


これからmikanでやっていくこと

実は本稿を書き始めたのは入社2日目で、これがmikanでの私の初仕事でした。

前述の通り、テクノロジーの影響を受けた通訳・翻訳の世界は、その一部が代替されていったりより専門的な分野が残るようになるのかなと想像していますが、それによって語学から得られる価値が失われたとは個人的には全く思っていません。

依然として「自分が知らなかった言語圏にいる人や文化に、その言語を通じて触れること」の価値はめちゃくちゃ大きいですし、自分の世界や可能性を広げられることは語学が持つ大きな価値だと思っていて、そうした人生の可能性を広げる仕事をmikanでやっていければと思います。

直近ではバックエンド方面から解決したい色んな課題を共有してもらいつつ、バックエンドエンジニアの星さん(@hoshitocat)とチームを組み、今期の目標をもとに実行可能なスケジュールに落とし込み中。今後は立てた目標をチームとしてやり切る(mikanのバリューの1つである"Get it Done"していく)ことに拘りながらやっていきます💪

また、役割上はエンジニアとしてのジョインですが、開発面やユーザビリティ向上にとどまらず、開発チームがより気持ち良く働ける方向にコミットしたり、会社全体のより良いカルチャー醸成を積極的に担っていきたいと強く思っています。

mikanには先ほどの"Get it Done"を含め、以下の4つのバリュー

・"Why" Driven (目的ベースで物事にあたる)
・With User (ユーザー目線で、合理と情理の両面から考える)
・Get it Done (責任感をもってやり切る)
・Care for Team (仲間と愛を持って向き合い、チームとして成果を出す)

があります。個人的にmikanのこの4つのバリューには強く共感していて、とくに最後の"Care for Team"は強力なチームワークを持つmikanならではだなと思っています。

これらのバリューを日頃から体現していくことで、自分が好きなmikanのカルチャーもさらに進化するはずなので、その担い手として頑張っていきます。

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(mikanでは普段仕事をする中で互いに「バリューを体現していた!」という相手に"Valueカード"というメッセージカードを渡して、良いと感じた点や感謝を伝え合う文化があります。
バリューがチームに根付くのにとても良い文化だと思っていて、私もジョインして初めて右下のValueカードを貰ってとても嬉しかったです。)


最後に

最後まで読んで頂いてありがとうございます!

自分にとって初めて書く入社エントリでしたが、本稿を書くにあたって高校卒業から書き始めてしまったため、(予期せず)現在までのおよそ10年間を初めて振り返ることが出来ました。この10年間で上手くいった事・上手くいかなかった事と色々ありますが、自分に合った場所で精一杯コミットすることで前進するものなんだな、と本稿を書きながら実感しています。

限られた転職期間の中で、スムーズに自分にとって最高の環境に出会えたという点で、良い縁にも恵まれました。

(余談ながら、その転職期間後の空き時間で『iPhoneを解剖してメカニックアートを作る本』という本を執筆して、技術同人誌イベントである技術書典で頒布しました。"色んなスマホ技術を図解付きで分かりやすく解説 & iPhoneを実際に分解して標本にする"っていう面白い挑戦をした本なので、ぜひ手に取ってもらえると嬉しいです!)

個人的にmikanの語学サービスにはめちゃくちゃ可能性を感じていて、現在は英単語に特化したアプリを扱っていますが、今後さらに(単語に絞らず、スピーキングやリスニングなど)幅広い方法で英語を学べたり、それらの学習効率を大幅に進化させるなど、伸び代しかありません。

やりたい事に対してまだまだ足りない事だらけな環境でもありますが、その成長を担えるような強力なチームワーク、チームで高め合える最高の環境がmikanにはあります。

テクノロジーの力で人の可能性を広げたい方、語学サービスでそれを実現させたい方、そして今この記事を読んで頂いている方。ぜひ一緒にmikanで働いてみませんか?🍊

私のTwitter(@nixii_squid)にDMでも、下記リンクからでもぜひご連絡もらえればすごく嬉しいです..!

ご連絡お待ちしています:)


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