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【表現評論】メモリーズオフ6 T-wave  コアレビューその20 りりすルート4 【全作再プレイシリーズ】

●メモオフシリーズ、その他作品、様々なネタバレが含まれます。

⚫︎前回の記事

⚫︎志雄君に悲しき過去

悲しき過去かはともかく、小学生の頃にりりすと一回離れ離れになって、中学になる前に戻ってきた時のことが志雄君視点で語られています。いきなり戻ってきて、いきなり人格が変わってた(今のようになった)と。何があったかは全くわからない。ふみの前でバッタリと再会した時に話しかけるとこう帰ってきました。

「うるさい……」

「うるさいって言ったの! 聞こえなかった?」

「いい? 私に話しかけないでよね!」

メモリーズオフ6 T-wave

いきなりキレたナイフのように怒鳴り散らかす女。ついでに蹴っていく女。これがあの大人しかったりりすなのか、とびっくりしてます。どういう経緯でそうなったんだっけ。母親が志雄の父親とくっついたのがきっかけなんですかね。年頃のりりすの気持ちを考えると、そうなるのはわかる。しかし志雄君に全く罪はない。蹴るなら父親の方にしてくれない?

もう一個の過去はガチで悲しき過去。その昔、溺れかけた子どもを助けた志雄の母親の話が出てきます。流れ的には子どもを助けたことで亡くなったように見える。この辺は全然覚えてない。助けた子どもがりりすっぽいことが語られてますが、本当にそうだったっけ。智紗も何かしら絡んでなかった?

⚫︎気まずい二人

智紗と一緒に登校。りりすがいないとなんとなく気まずい二人です。なぜ気まずいかって、志雄君が全然智紗に興味がないから。興味あったらもっと色んな事を聞くでしょうよ。どうでもいい女に興味を示さない男。物語の構造上仕方ないけど、なんとなく情けなさが漂う。もうちょっと気をつかってやってもいいのではないか。

⚫︎りりす、亨と付き合うってよ

屋上で智紗と飯を食ってると、当然そんなことを言われます。志雄君は現実を受け入れられずショックを受けてます。ギャルゲーで他の男と付き合い出すメインヒロインがいるってマジ? こんな展開あったのか。全然覚えてなかったわ。元カレがいたとかそんなチャチなもんじゃねえよ。もっと恐ろしい何かだよ。そんなことがあっていいのかよ。許せねえよなぁ!? 

というのは置いておくとしても、亨君かわいそうすぎない。わざと当て馬っぽくなってる信君方式なのかもしれないけど。修司君みたいに全無視されるのも悲しいが、微妙に期待させるのはもっと罪深いでしょ。実はあすかのやってた全スルー方式は正しかったのかもしれない。モテる女は男のあしらい方も上手いんだなぁ。っぱ女優は違えよ。

クロエルートはギャルゲーとしてノンストレスのハッピー有頂天状態が続くような話でしたが、メインルートに戻ってくると、いきなりNTR展開です。ギャルゲーとしてこんな筋の悪い展開でいいのか。信君はそもそも振られてるし。こっちは一応ガチで付き合うという設定みたいだし。智紗のために協力しろとか、口裏合わせしてたら知らんけど。いや、その可能性はある。まだ慌てる時間じゃない。亨ならなんとかしてくれるはず。それで協力するのも悲しすぎるでしょ。どんだけ聖人。

しかしなぜここまで細かいストーリーを忘れてるのか。シリーズで一番忘れてるまである。多分一番やりこんでないんですよね。この作品。一回しかクリアした記憶がない。なぜ一回しかやらなかったのかは察してください。それにしても交際発覚から不穏なBGMばっかり流れますね。

⚫︎智紗、家に来るってよ

いきなり塚本君の家に行ってもいいかな、と言い出す智紗。一人暮らしの男の家に来る女。

⚫︎綾瀬三咲

志雄君が読んでる、りりすから借りた漫画の作家。これまた懐かしい名前ですね。確か智也が彩花から借りた漫画の作家だよね。かおるのルートで出てきたやつ。やっぱり初代リスペクトなんだよなぁ。漫画は智紗に見られたくないので隠してます。そのくらいええやろ。智紗ちゃんを信じなさいよ。ベタ惚れなんだから。結局隠した本を見つけられそうになって、その辺は勘弁してくれと言うと、アレな本を隠してると勘違いされます。そらそうなるよ。今時そんな本を物理的に所持して隠してるやつもいないだろうから、ちょっと時代を感じる流れです。

⚫︎悲しい言葉

部屋で話し込んでいると、智紗からなんとも悲しいセリフが出てきます。

「塚本君、りりすちゃんの話をする時、楽しそうだよね」

メモリーズオフ6 T-wave

どんな気持ちでこのセリフを言ったんですかね。こんなん、私といるときは楽しそうじゃないよね、という意味が裏に含まれていますよ。あもりにも可哀想。やっぱり智紗は可哀想なヒロインなんだよなぁ。

⚫︎俺とりりすちゃんは付き合ってない

りりすが倒れたと聞いて速攻で病院へ向かう志雄君。結局大したことはなかったらしい。その後に亨から驚愕の事実を聞かされます。

「俺とりりすちゃんは付き合ってない」

「約束したんだよ、りりすちゃんと。バンドを手伝う代わりに、恋人のふりをしてくれって」
「ど、どうして……?」
「…………箱崎さんに遠慮させないためだろ」

メモリーズオフ6 T-wave

知ってた。俺は信じてた。亨だけは俺を裏切らないって。やっぱり想像通りの聖人だったよ。T-waveでメモリーズオフの魂を継承してたのは亨なんだわ。翔太と同じです。

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