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自由かどうかは自分次第。皆川明さん×ナガオカケンメイさんのトークイベント。

昨夜、皆川明さんとナガオカケンメイさんのトークイベントのアーカイブをYouTubeで見ました。兵庫で巡回展が行われている皆川さんの展覧会「つづく」のイベントで、先週、YouTubeライブで開催されていたものです。

皆川さんとナガオカさん。

アプローチは違いますが、誰が決めたか分からない世の中のルールに対して、アンチテーゼをしなやかに唱える前衛的なお二人。

皆川さんは産地の方々との洋服づくりや、セールをしない売り方を25年前からつづけています。

ナガオカさんは20年前から長くつづくデザインに価値を見出し、ロングライフデザインという概念を浸透させています。

共通点は「つづくもの」や「つづくこと」への愛着。

その背景には、安く売るための犠牲や消費されて捨てられていくことへの疑問、リニューアルで買い替えをあおる世の中の仕組みやデザイナーに対する憤りがあり、

皆川さんは長く着つづけられる服を生み出し、ナガオカさんは何年も使いつづけられる物を見立てるという活動でご自身の考えを体現されている。

社会性があって、私はとても共感しています。

そんなお二人が「つづく」をテーマに語り合うというトークイベント。

眼差しは鋭く、だけど温かく、淡々と。

とても品がよく、私が好きなのは、この世界観なのだと確信しました。マインドも雰囲気も。

皆川:僕たちって、どうやって出会ったんでしたっけ。
ナガオカ:忘れちゃいました(笑)。
皆川:僕もです(笑)。

そんな緩やかな会話からスタート。

特に印象に残ったのは、「自分がそれでいいと決めさえすれば、何気ない日常もその人らしい時間の過ごし方になる」という皆川さんのお話。

「こうしなくちゃいけないと悩むと、それは大変なことに思える。自分はそれでいいんだって思えば、今日はこれが食べたいなとか、そういうことの積み重ねでも、じゅうぶんその人らしい時間の過ごし方になる。特別な趣味を持たないといけないと思うことは、かえってストレスにならないかな」

ナガオカさんが「僕は趣味がない、定年した瞬間、何をしたらいいか分からなくなる人もいる」「女性は流行に惑わされずミナの服を楽しんでいる」といった話をしている合間に出てきた、皆川さんの意見。

趣味がない=人生が豊かじゃない、と決めているのは自分。自分さえそう思わなければ、人生のあらゆる場面に楽しみはある、ということ。

要するに、自分の心を不自由にしてるのは、ほかの誰でもなく自分なんですよね。なんだか、とてもほっとしました。ちょっと疲れていたのかな。

無理せず、ありのまま。好きなように自由でいよう。
そう思えた夜でした。

トークイベントは、1時間半ほど。のんびりワインでも飲みながら見るのがおすすめです。

そうそう、トークイベントの最後に、皆川さんのお店がある馬喰町のアガタビルに、ナガオカさんのデザイン事務所が移転すると公式に発表しました。アガタビルに皆川さんとナガオカさんがともに入居されるなんて、素敵すぎる!! 楽しい企画も予定しているそうです。

映像をよーく見ると、ナガオカさんの背景に、私が編集のお手伝いをした書籍「つづくをつくる」も飾られていて、うれしくなりました。ちなみに、「つづくをつくる」には、皆川さんとナガオカさんの対談も収録されています。

さて。今日もはじまりました。午前中は取材でした。午後はデスクワーク。アポとったり原稿書いたり。夜は友だちとオンライン飲み会です。








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