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【CLIL学習】英語“で”学ぶことで”英語が身に付く”

今、子ども向けの英語教育の中で注目を浴びている「CLIL学習」という英語学習法をご存じですか?

単に英語“を”学習するのではなく、社会や理科や図工など、他の教科で扱うテーマについて英語を使って学習するという学習方法です。

例えば、「電力」というテーマを設定して、電力を使って動く身の回りの家電にどんなものがあるか探す。それらがどれくらいの電力を消費するか調べる。それらが電力を熱・光・動きなどどんな力に変換しているか分類する。
このようなアクティビティを英語を介して学習するというような方法です。

テーマに関する理解を深めていくことで、自然と英語力も身に付くという仕組みになっています。

言葉で説明してもイメージし辛いと思うので、次の動画を見てみてください。

Six videos demonstrating CLIL used in classes from primary schools and vocational colleges - YouTube

この動画はスイスの小学校で実践しているCLIL学習の様子です。
子どもたちが母語でない英語を用いて楽しそうに活き活きと学習しています。

CLIL学習には様々な利点があります。
まず、学習する内容や教材への興味から、学習への動機づけが高まります。
そして、テーマに対する知識を受身になって聞くだけではなく、それらの知識を活用するアクティビティを交えるので、より深い思考が必要になります。そうした深い思考を伴うことで英語に対する知識もより定着しやすくなります。
さらに、その過程で「読む・聞く・書く・話す」の4技能を満遍なく使うので、バランス良く英語が身に付きます。
おまけに、扱ったテーマに関する英語以外の幅広い知識までまとめて得ることができるのです。

動画を見ると、CLIL学習は高度である程度の英語の基礎知識が必要に思えます。
確かに、動画のレベルの学習をするには、英語にも様々なアクティビティにもある程度慣れる必要がありますが、英語初心者でも、さらには3歳の子どもでも、英語“で”学習する基礎は身に付けることができます。

例えば、「形」というテーマを英語“で”学習することができます。
下の写真を見てください。

丸、三角、四角といった子どもにも身近な図形と一緒に、長方形や楕円などが混じっています。

3歳の子どもに長方形や楕円を日本語で説明するのはとても難しいですが、長方形や楕円の絵を見せながら’rectangle’や’oval’という言葉を教えてあげると、子どもたちはすぐに長方形や楕円を正方形や円と区別できるようになります。

他にも、英語だけの説明を聞いてする工作などもCLIL学習の一つです。
下の画像は幼稚園児が実際に英語の説明だけで作ったおもちゃたちです。

そもそも、子どもの言語獲得は言語をメタに見ることなく、たくさんの言葉に触れ、それらを五感や雰囲気と結びつけることで言葉を覚えていくため、日本語を介さずに周りの物ごとについて英語“で”学習する方が自然とも言えます。

年齢が上がって、英語に慣れてきた時には、「食べ物」や「職業」など、身近で扱いやすい内容で徐々にアクティビティを増やしていき、CLIL学習に足を踏み入れることができます。

CLIL学習に慣れてくれば、小学生のうちから「環境問題」や「人体の構造」など、非常に興味深く実生活に役立つテーマを英語“で”学習できるようになります。

ただ、良いことばかりに見えるCLIL学習にも問題点があります。
それは、CLIL学習で教えるのは難しいということです。様々な話題に触れることになるので、英語力はネイティブ並みであることは最低条件として、テーマとして扱う内容の知識、それらを使って子どもの興味を引き出すなども必要になります。

お子さんの英語教室をお探しの方は、英語“で”学習できる環境を一つの基準にしてみてはいかがでしょうか。

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