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まいにちのあれこれ 2024年2月10日 2回目のPERFECT DAYS

どうしても
もう一度見たい理由がいくつかあったので

「PERFECT DAYS」

を見に行く。

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理由その1:

役所広司がまともに台詞を言ったのは
映画が始まってから大体1時間半
だったと思うけれど本当にそうだったんかいな、
確認したい。

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理由その2:

石川さゆりの「the house of the rising sun」
をもう一度どうしても聴きたい

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理由その3:

姪に

(この姪を演じている中野有紗という女優さんが
 誰かに似ている誰かに似ている
 と映画を見ている間ずっと思っていたけれど
 それはデヴォン青木だった。
 デヴォン青木のことは顔を「見た事がある」
 名前を「聞いたことがある」程度だったのですが
 帰宅途中突然フェイスブックにデヴォン青木
 の記事が出てきて「あコレだ」と思った。

 先日も夫にジミ・ヘンドリックスの話をしたら
 その翌日、購読している新聞の編集手帳にジミヘン
 のことが出てきた。私にはこういうことが昔から
 しょっちゅう起こる。
 あの人どうしているかな・・・
 と思って口にするとほぼ100%の確率で
 翌日か翌々日に、その方が亡くなるか何かをして捕まる。
 だから何だ、という話ですが何だろう、この感じ。
 大体今どきジミヘンの話を夫にするって何だ)

と()内の話が長くなってしまったので
仕切り直しますが

姪に「あ、そのカメラ」と言われたのを受けて
役所広司が発する「え?」という時の演技
というか声の出し方があまりにも良かったので
その演技をもう一度見たい。

ということで見てきたのですが

もう一度見に来て本当に良かった・・・

結論から言えば
役所広司がまともに初めての台詞を言ったのは
上映開始後15分が経過した頃だった。
とはいえ、前回見た時に
「うわ、この台詞がこの映画で初めての
役所広司のまともな台詞なのでは?!」
と思った台詞は始まってからちょうど1時間半だった。

「え?」という演技を見ただけでも
そして、石川さゆりの唄を聞いただけでも良かった
犬山イヌコの古本屋店主も良かった
研ナオコがどこに出ていたのかも分かった
再会した妹とのシーンは、
その「ままならなさ」に毎回泣いてしまう。

「え?」という演技だけでもいい
もう一度見たい。
でも石川さゆりの唄ももう一度聞きたい。

説明しすぎないヴェンダースのこの映画を
私はもう一度見たい。

映画のあいだずっと
こんなことをしていられる
しあわせを
私は思っていた。

元気ですが
がんの告知を二度も受けると
そりゃもういちいちあれこれ考えました。
1度目は「息子が大きくなるまでは死ぬことが出来ない」
ということしか考えられず
2度目も1度目と同じこと、プラス
「これはもう楽しく生きるしかないわね」

不思議と自分が死ぬということを怖いとは思ったことはありません。
ただもう、息子が大きくなるまでは
何とか元気でいないと、ということだけです。

先のことは誰にも分からないので考えるのを止めています。

元気です。
病のことも
2回とも
そもそも抗がん剤の必要はなかった上に
手術以外何もしないことを選択したので
闘病したこともありません。
ですので「かわいそうな」「闘病記」もありません。

かつてがんの手術を受けた人

というのが一番しっくりくるかもしれない。

人間いつどうなるか分からない

毎日台所で家族の身体をつくる食事を作りながら
思います。

もうね、何をしていてもしあわせ。
問題があってもなくても
ここにこうしていられるだけでしあわせ。