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WBCの話題に乗っかってみた

先週のWBCはセンセーショナルなイベントでした。
いろんなところから飛んでくるメルマガなんかでも、大谷選手ネタを頻繁に見かけたような気がします。
これは今が旬ということで、今日は野球に便乗しておきます。

大谷翔平といえば、メジャーリーグでも規格外の投打二刀流で活躍中の今やスーパースター。
昨シーズンでは、あのベーブ・ルース以来104年ぶりの「2桁勝利・2桁本塁打」を達成。

ベーブ・ルースなんて1920年代の選手ですが、
小学校の教室に伝記の本があったくらいですから、僕の中でも伝説上の人物です。

今回のWBCでは、開幕からバリバリのリアル二刀流で始まり、
決勝では夢のようなシナリオでクローザー起用と、まさに二刀流の真骨頂・完成形を見たような気がしますよね。

さて、そんな二刀流を世に生み出した仕掛人・張本人といえば、やはり栗山英樹監督でした。

今から11年前の2012年、日本ハムファイターズの監督だった栗山さんは、
高校卒業後は渡米してメジャーを希望していた大谷少年を、まさかのドラフトで単独指名します。

当初、大谷選手の米球界入りの意思は固く、
この指名に対して本人や両親の反応はネガティブなものでした。

しかし日本ハム側は、大谷選手の地元・岩手まで何度も通い詰め、
約1ヶ月半におよぶ説得交渉の結果、最終的に大逆転で大谷選手を獲得するに至ります。

その時、球団が大谷選手に提示した条件とは、

1. 米球界で成功するには日本でキャリア形成をしてからの方が有利
2. 投手と野手の「二刀流」に挑戦してくれて良い
3. 球団として米球界入りも二刀流も全面的にバックアップする

というものだったそうです。
日本のプロ野球チームで「米球界入りと二刀流を全面支援する」と宣言したのは、
栗山監督が率いる日本ハムだけでした。

そしてその後の大谷デビュー当時、日本のプロ野球界の総意はこんな冷ややかなものでした。

「二刀流が通用するほどプロは甘くない」
「早々にどっちかに決めないと、このままでは中途半端で終わる」
「ベーブ・ルースのような大昔とは違う。現代では常識に考えて無理」
「成功してほしくない」

誰もやってないことをやろうとする人、前例のないことに挑戦する人には、
無理だという人たちのいかにも真っ当そうな理由とか同調の圧力とかが、槍の雨のように降ってきます。

栗山監督自身も、周りから相当圧力を受けたはずです。
しかし栗山監督は、誰が何と言おうとも「お前なら絶対にできる」と大谷選手を信じて支持し続けました。

10年後の今、世界のトップで活躍する大谷翔平の偉業は、
日本のプロ野球で積んだ二刀流のキャリアがあったからこそだと言えます。
そして、栗山監督の抜きん出た「選手を信じる」力は、WBC世界王者の実績をも結びました。

僕自身、今回のWBCでは「監督(社長)として選手(メンバー)を信じることの大切さ」を学びました。

それからもう1つ、共感と勇気を得たこと。
それは「前例のないものは当初無理扱いされるが、やがて結果につながれば賞賛に変わる」です。

F&Pジャパンのビジネスはかねてから toC と toB の二刀流を標榜していましたが、今や僕たちの事業活動は「店舗」「パートナー」「EC」の3事業を切り盛りする、ロロノア・ゾロ並みの三刀流です。

こういった展開構想を外の方とお話ししていると、少なからず

「選択と集中を知らないのか」
「大手じゃあるまいし、いろいろ手を出しすぎる身の程知らず」
「スタートアップらしく、まずは1つに絞って磨くべき」
「無理だ、成功しない」

といったお声をいただきます。

でも、何度そういったご意見をいただいても、
「できるはず」、いやそれ以前に単純に「やってみたい」という気持ちは頑なに変わることはなく、日々を挑戦的に取り組むことができています。

僕は大谷選手のような100年に一度の逸材ではないので、比喩の引き合いにするのは何とも可笑しいのですが、
鼻で笑われるのはこの10年で慣れていますし、努力と気概だけでは一流選手にも劣っていないので (きっと起業家ならば誰もが胸を張ってそう思うはずですが)、、、

監督として、選手を信じて結果を出す。
そしていつかは無理と言った人たちにすら賞賛されるようになってやろうと思います🤘

(この記事は、2023年3月に社内向けに発信された内容をもとに編集を加えています)


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