賽は投げられない【全文公開】
本記事は全文無料公開しております。価格表示についてはただの字数に応じた設定です。投げ銭とでも考えていただければ幸いです。
『Core Magazine』購読で購読月の有料記事は月額980円で読み放題となります。購読月以外の有料記事は別途購入となります。
我々は自らの脳の想像力、機能をかなり過信しているが、当然できることとできないことがある。
実際にその峻別作業をしてみると、結構面白いことにたくさん気付くことができる。
たとえば、ほんの一例であるが、脳にはおそらく「無秩序」そのものの機能は無い。
思考とは、本質からして、エントロピー増大に抗うことそのものなのだろう。
思考とは初めからバイアスの言い換えでしかないということだ。
もちろん、ランダムという概念自体は脳内にある。
だから、脳内でサイコロを作ることはできる。
しかし、脳内でそのサイコロを振ることはできない。
できると言うなら、僕が脳内でサイコロを振るので、賭けをしても良い。
冗談はさておこう。
その一方で、外部で十分な試行回数サイコロを振れば、今度はその結果がまた脳内に現れる。
うまくできている。
ここに大きなカラクリがある。
サイコロを一回一回振ることは、身体性の別名であろう。
サイコロを一万回振ることは、身体から切り離されている。
「数」とはそういうものである。
さて、僕と皆さんはつながっているのか、切り離されているのか。
ここは一つ、サイコロを振って占ってみようか。
ここから先は
0字
¥ 100
私の活動にご賛同いただける方、記事を気に入っていただいた方、よろしければサポートいただけますと幸いです。そのお気持ちで活動が広がります。