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「無実の君が裁かれる理由」を読んだ

「無実の君が裁かれる理由」  友井羊  祥伝社を読んだ。

なぜ冤罪は生まれるのか?
曖昧な記憶 自白強要 作為 悪意……
人間心理の深奥を暴く!
青春&新社会派ミステリー!

私が疑いを晴らしてあげる――突然、同級生へのストーカー行為を告発された大学生の牟田幸司。身に覚えはないが、“証拠”を盾に周囲は犯人扱いだ。追い詰められた幸司を救ったのは、冤罪を研究する先輩・紗雪の一言だった。幸司を陥れた“証拠”とは何なのか? 調べを進めると、目撃証言や記憶など人間の認知が驚くほど曖昧なものだったことが判明。幸司の疑いは晴れた。真犯人は別にいる、それは誰だ? 謎を追う二人の前に、さらなる事件が待ち受けていた!――「無意識は別の顔」
(版元ドットコムより)

4話からなる連作短編集。
冤罪はこうやって作られるんだなぁ…と、ちょっと怖くなる。

でも、誰か(例えば警察、例えば周りの人間)が、思い込みなしに、公平に、ちゃんと調べたら、こういうことはなくなるんじゃないかな。と思いたい。

「無実なら、ずっと無実を訴えれば良い」というのは、現実には難しい。
罪を認めたら、ラクになる…という誘惑には負けそうだ。
もう、どうでもいい…と投げやりにもなりそうだ。

昨日の「楽園」もそうだけど、人は人を追い詰めることに関しては、容赦ない。
一人では、どうにもならない。
だからこそ、自分を信じてくれる人が一人でもいたら、頑張れるのかもしれない。

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