「絶叫」を読んだ
「絶叫」 葉真中顕 光文社文庫 を読んだ。
マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。平凡な人生を送るはずが、無縁社会、ブラック企業、そしてより深い闇の世界へ…。辿り着いた先に待ち受ける予測不能の真実とは!?ミステリー、社会派サスペンス、エンタテインメント。小説の魅力を存分に注ぎ込み、さらなる高みに到達した衝撃作!
(amazonより)
正直、「ロスト・ケア」の方が面白かったよな…と思いながら、他の人の解説っぽい記事を読んで、愕然。
あー、私って、やっぱりアホなんだな。
最後のそこに気づかないなんて。
話としては、一人の女性の転落の物語となるのだが、地方の平凡な幸せ感(諦め感)、保険会社の洗脳染みた雰囲気、一度上がった生活レベルを下げられない感じ、自分の都合の良いように解釈して、どんどん堕ちていく感じ…どれもリアルに迫ってくる。
女刑事の家庭向きではない、ここじゃなかった感も。
一歩間違えれば、誰もがそこに堕ちそうだ。
分厚いし、重たいけど、読みごたえはある本でした。
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