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北極星って動くんだね

「雨降りvega」  凪良ゆう  幻冬舎ルチル文庫  を読んだ。

凪良ゆうさんは、「流浪の月」でおなじみですが、BL小説でもなかなか素敵な作品が多いのです。で、本日の本もその一つ。

北極星って、動くんだね。知らなかった。
まぁ、何千年、何万年っていうレベルだけど。動かないと思っているものでも、実は長い時間をかけて少しずつ動いているって、すごいね。

ここ何年か、自分の中に居座ったまま、どうしても動こうとしないものがあって、それがあるかぎりどこにも行きようがなく感じていて、どうにかしたくてこの町に来ました。
  自分の中の頑ななものは今はまだ動く気配がありませんが、いつか自分でも気づかないうちに動いていくのかもしれません。そのときを待つ勇気をもらった気がします。
  先生のお話を聞けてよかったです。

先生というのは、好きな人で、どうしても動こうとしないものは恋心なんだけど。そして、これは本心であり、強がりでもある。

自分でもどうにもならない気持ち。それは恋心だけじゃなく、憎しみや哀しみ、いろいろあると思うんだけど、それがいつか動くときまで待つ。
動きはわずかで、動いたとわかるのは何年も何十年も先かもしれない。もしかしたら、死ぬまで気づかないくらいのわずかな動きかもしれない。それでも、少しずつ動いている。

なんかね、本筋とは関係なく、この「待つ勇気」というのが非常に私の琴線に触れましてね。
もう、誰にもわかってもらえなくても良いから、noteに書いておこう、という…

いつもとは違う読書感想文となりました。

ちなみに、この部分は結末ではないので。気になる方は読んでみて。



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