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デザインの方が大事か。そうか。ビル管理者と点字ブロックについて話してみた。

タイトル画像:コンクリートタイル製の、周囲と色が全く同じ点字ブロックの写真

かつて全盲の同僚と働いている時、入居しているビルで、視覚障害者が動きにくい仕様が多々ありました。

これも、自分のグループに当事者が来るまでは全く気付いてなかったこと。やはり、身近にいること、一緒にいること、は強烈な気付きを与えてくれます。

そんなことが当たり前になる世の中になればいいな、と思いつつ、当時のやりとりを思い出してみました。

歩道からビルに入ることはできるが。

そのビルは、駅からの経路で、点字ブロックの誘導が割とできていて、建物には辿り着けます。

建物に入ると、途端にガイドが無くなります。

かなり大きいビルなので、多数の会社が入っており、当事者ネットワークから、他にも視覚に障害がある方が通ってることが分かりました。

友人は朝のラッシュを避けるため、早めの出勤をするので、朝は誰もサポートできません。時々ビルの管理人にお世話になってたようです。

そこで管理会社に相談

世の中にはこういう両面テープ貼り付け型の点字ブロックもあるから、これを、ここからここまで導入してくれ、というお願い。

さらに、ビルの経費で出せないなら、こちらで費用は持つから貼らせてくれ、までお願いをしました。これならOKいただけるだろう、と。

返答は「ダメ」。

理解ないなー、などと責めずに、ビル管理の会社の社是なども引用しながら、かなりソフトに交渉。

でもダメ。

理由はなんと

デザインでした。この話は15年ほど前なので、現在の世の中の会話よりも、やはり遅れてる印象。

しかし、デザインを理由にお断りされるとは。ちなみに、点字ブロックも床と同系色のものもある事は説明してもダメ。

つまり、点字ブロックはデザインを壊す存在、ということ、さらに、利便よりデザインを優先する、という判断。

この問題、視覚障害者が存在しない社会を基準に考える思想だ、とかなり愕然としたことを覚えてます。この人が、というより運営基準がそうなってるのかもしれぬ。

こっちはどうだ、と別の提案

非常階段があるのですが、何階なのか分かる手段がない。そのため、手すりに点字シールを貼らせてくれ、というお願いもしました。

非常時に一人で逃げることだってあり得ます。

これもダメ。もちろんこっちでやるから、の申し出はしたのに。

理由はもはや「何いってるんだか分からない」の、「建物が痛むから」。

シール貼ると壊れる建物なんでしょう。

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日々の生活で、障害のある方に接してる人は少ないと思います。 幸い様々な方と仕事で知り合い、様々な気付きがありました。その気づきを書いていきます。 一見雑に見えることも書きます。リアルな接触体験は、ヒューマニズムに溢れたものばかりではないのです。 そのため、少しだけ敷居を作らせていただきます。

様々な障害を持つ友人がいて、一緒に活動するだけで、様々な知見が得られます。無力を感じることも。 でも、少しでも自分の気づきを世の中にシェ…

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