有終の美

私は体操競技を19年間続けてきました。その長い体操人生の中にもたくさんの繋がりがあり、友人がいます。
その中で、今月の末に現役を引退する友人がいます。
彼はひとことで言えば不器用です。ただ、直向きにコツコツと頑張ることができる友人です。

彼とは社会人になって出会い、意気投合しました。これほど気の合う友人はなかなかおらず、どこに行っても全て笑いに変えられる面白いやつです。

彼も大怪我を経験しており、それを乗り越えて今も現役を続けています。私も全治一年の大怪我を経ての競技復帰だったので、その辛さと大変さは非常によくわかります。

そして今月、彼は長い競技人生にピリオドを打ちます。
私は2年前、(もうすぐ3年が経ちますが)現役を引退しました。最後は粘りに粘った演技を行なったものの、失敗してしまうという私らしい最後の演技でした。
ただ、悔いや後悔は一切ありません。当時は踵を怪我していましたが、やれることは全てやりました。

今、彼に一つ伝えるなら悔いは残すな。それに尽きます。
悔いというのは、やり切れなかったことだと思います。思いつくこと、やれること全てやっておけば悔いは残りません。
怪我をせず、最後までやり切ってもらえれば満足の現役生活で終えられると思います。


私は現役生活が終わってからは試練の連続だったように感じます。また、今もその渦中にいます。現役を引退してからが再スタートです。大変だと思いますが、頑張ろう。
また現役引退話をつまみにお酒でも飲めれば幸いです。

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