図書館に帰る
今週はとんでもない1週間だった。
それはそれはツイてない1週間だった。
おそらく史上最低を更新したのではないだろうか。
詳しくは僕のYouTubeを観てほしいのだが、ビタミン剤期限切れ事件から始まり、再び自転車のスポーク折れ、キャラメル激苦、翌日自転車転倒、ユニクロの感動パンツ1分でご臨終など、まあ散々だった。
個人的には感動パンツが1分でダメになった事が最もショックが大きい。
1分て。
ウルトラマンもまだくつろげる時間やないか。
何でそんな事なんねん。
あと自転車関連のトラブル多すぎ。
やはり120キロが週7で爆走するのは無理があるのだろうか。
と、ここまでが木曜日である。
誰がどう考えたって運気が良くない。
金曜日、早朝のバイトを終え、たっぷり昼寝した僕は昼以降、この運気を何とか回復させるため、やる事を考えた。
いつもなら近くのスーパー銭湯「庭の湯」に行くか映画館である。
しかし今の僕は地獄の金欠。
まじでお金が無い。
さすがにここで使っている場合ではない。
さらに前日の自転車転倒により左膝を負傷していたので、とても銭湯に入れる状態ではない。
天気もあいにくの雨。
悪条件全部のせ。
家系ラーメン食いたい。
さて、どうしたものか。
悩む僕にある天啓が舞い降りた。
図書館である。
お金がかからず、有意義な時間を過ごせ、しかも天候も関係ない。
そんな場所、図書館以外にあるだろうか。
いや、ない。
これは間違いない。
今日の午後以降の最適解は図書館である。
そう決意した僕は雨の中、図書館に向かった。
もうすぐ40歳になろうとしている男がお金がなくて図書館に向かう。
自分で言うのはなんだが
これはなかなかである。
我ながらなかなかの事をしている。
いよいよここまで来たかと感慨深くすらある。
決して図書館が悪いわけではない。
むしろ図書館は素晴らしい。
僕は昔から図書館が大好きである。
小学生の頃、家の前にある図書館や学校の中にある図書室にしょっちゅう通っていた。
今思えば結構な読書好き少年だったと思う。
読んでいたのは主に推理小説。
江戸川乱歩の少年少女向け探偵小説、少年探偵団シリーズが最も好きだった。
最初読んだ時、あまりの面白さに腰抜かしたもんなあ。
途中の巻でルパン(初代)出てくるんとかもびっくりしたなあ。
あれ、今思えば史上最古のコラボとかちゃうか。
あの当時で考えればめっちゃ斬新やもんな。
そんなこんなで僕は夢中になり、時間があれば図書館に通っていた。
ほとんど外で遊んだりとかはしなかったが、あれはあれで良かったなと今となっては思う。
国語の成績めっちゃ良かったし。
あのまま中学、高校と読書少年続けとけば良かったな。
何か変わってたかもしれんで。
そんな事を考えていると、いつの間にか図書館に到着していた。
この図書館、駅の前にあり、大きさは中ぐらいといった所だろうか。
ちなみに2階には無料の美術館があり、あいにく今の期間は改装中で休みだったが、こちらもいつかは行ってみたい。
それにしても久しぶりの図書館である。
僕は心の中で図書館に語りかけた。
「久しぶり!読書少年が帰ってきたで!もうすぐ40なるねんけど、お金無さすぎてやれる事なくてここに辿り着いたわ!今後またちょいちょい世話なると思うからよろしくな!」
もし図書館が言葉を話せたらこう言うだろう。
「、、、帰ってくれ」
そんなこんなで元読書少年、現金欠おじさんが図書館に舞い降りた。
久しぶりの図書館、非常にワクワクする。
この図書館独特の匂いがまたいいのだ。
僕はぐるりと全体を見渡し、とりあえず全て見て回ってみる事にした。
当たり前だが、図書館はめちゃくちゃ静かである。
この静けさが今のNISSHANには非常に心地良い。
乱れた運気を整えてくれている気がする。
知らんけど。
一通り見て回った僕は日本の小説のコーナーに行った。
ここで色々吟味して、何か一冊借りて帰りたい。
実は前にこんな事もあろうかと会員カードを作っておいたので、今日はすぐに何か借りて帰れるのである。
さて、どれがいいかと見ていると、ふとある作家のコーナーで足が止まった。
言わずと知れた超大作家、村上春樹(以下敬称略)である。
僕は以前、村上春樹を読み漁り、ハルキストになりかけ、昼からビールとパスタを食べていた時期があったのだ。
時期は大体、大学1回生から3回生の頃だろうか。
中学生ぐらいからすっかり本を読まなくなっていた僕が急に再び読書に目覚め、村上春樹を一心不乱に読み進めていたのである。
きっかけは当時好きだった女の子。
その子が村上春樹が大好きで、その影響から読み始めたのである。
20年経った今になって思う。
付き合ってもないのに影響受けんなて!!
影響受けんの早いねん!
大体そういうの付き合って一緒にいる時間長いから影響受けるねん!
何で一方的に好きなだけでほとんど一緒におらんのに影響受けるねん、気持ち悪いな!
結局無惨にフラれたし!
フラれた後は徐々に春樹(敬称さらに略)からも離れたし!
すまん、春樹!!
と、僕は春樹に罪悪感を感じつつ、当時の自分の気持ち悪さを反省した。
好きな子と同じの読み漁るて何やねん。
それしてどうなんねん。
しっかりしてくれ、過去NISSHANよ。
そんなんしてるから未だに彼女出来てへんねん。
よし。
何かわからんけど。
とりあえず春樹借りるか!!
僕はよくわからない流れで読んだ事のない春樹を借りる事にした。
今回借りたのは
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
読むのが楽しみである。
これからまた読んだ事のない春樹を読んでいくとしよう。
そしてビール飲んでパスタ食べよう。
こうして僕は村上春樹先生(敬称復活)を借り、さらにその他諸々見て回ってから、図書館を後にした。
子供の頃に戻った様な懐かしさもあり、なかなか充実した時間だった。
今後も定期的に行きたい。
これから金欠でやれる事なくても、怖くないで。
まあこれで運気が回復したかどうかは分からないが、来週は何とか平穏に過ごしたい。
そう願う、今日この頃である。
それでは、また。
と、平穏を願い書いていたのだが、先程バイト中機械が謎のエラーを起こして停止し、1人でてんてこまいになる羽目になった。
、、、
何やこれ!!!
さすがにおかしいやろ!
もはや呪いや!
わしが一体何したんや!
今週ひどすぎるやろ!
もうこうなったら逆に来週以降期待するわ!
頼むでほんまに!
じゃあ改めて!
それでは、また!
100円で救えるにっしゃんがあります。