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ダイエットを成功するために大切なたった一つのこと 後編~食事制限やハードな運動は続かない

5. 「無理せずダイエット」の進め方

 ここまでお読みになっていただいた方は、「無理せずダイエット」に興味を持たれた方か、性格的に私と同じく我慢するダイエットでは続かないという方かと思います。
 ここからは、どのように無理せずダイエットを進めてきたかを説明していきます。

(1)数値目標は立てない〜生活習慣化できるかどうかが鍵

POINT1:数値目標をたてない(意識しない)

 ダイエットをする際には、たいていの方は、「1か月で〜キロ痩せる」というような目標を立てると思います。具体的な目標を立てるときは、やる気がある時ですので、どうしても、高い目標を立てがちです。
 1か月で2キロ~3キロとか、普通に考えれば難しいんですが、「目標は高く」ということで、どうしてもこのような目標を立てがちです。1か月は無理でも、3か月で3キロとかという目標の方もいるかもしれませんが、1か月1キロと考えれば、1年で12キロですよね。客観的に言って無理だと思いませんか。12キロ痩せられるかもしれませんが、体力のなくなっていますし、そこまで無理を続けたことで体調がよくなかったり、免疫力が落ちたりします。今は、新型コロナウイルスが流行していますから、痩せたは良いけど、免疫力も落ちて、新型コロナウイルスに感染したというようなことになれば、元も子もありません。
 したがって、無理せずダイエットを続ける上での第一歩は、意外かもしれませんが、「無理な目標を立てない」ということです。私が「無理せずダイエット」を続ける上で、心掛けたことは、「~か月で・・キロ」というような目標を立てないことです。特に、期間的な目標は定めないことに重点を置いていました。なぜかというと、「~か月で」という期間を区切ると、脳がそこで一定のめどをつけてしまうからです。 

 仕事でもテストでも、「いついつまでに」という目標があると、そこから逆算して、今日は何をする、明日は何をする、一週間でここまで進める等の行動計画を立ててスケジュールを組むと思います。これは、「いついつ」という目標(ゴール)があることが前提です。逆に言うと、その期日・期間を過ぎてしまうと、成果が出せていない罪悪感だけが残り、何とか結果を出そうと気ばかり焦りますが、なかなか思うように進まず結果がでずに、「もういいや」となるか、「あと一か月」延ばそうと、目標を先延ばしして、結局成果が出せないまま終わってしまうのです。
 例えば「3か月で」と決めたことが、結果的に期日になって達成度が低かったのであれば、期間を延ばしても、急激な追い込みがそうそう効くものでもなく、結局成果がでないままとなりがちです。計画に無理があるのです。

(2)本来の目的から考える数値目標の無意味さ

 そもそもダイエットは、余計な脂肪を落とすこと、余計な脂肪をつけないことが最終的な目的です。その目的を達成するために、脂肪を落とすための手段として運動が推奨され、脂肪をつけないための手段として食事制限等が推奨されているわけです。運動や食事制限は手段にすぎません。
 大切なのは、「脂肪を落とす」こと、「脂肪をつけない」ことであり、これは、期間を区切って、その期間だけやることではないですよね。本来は継続的に行う、言い換えれば、太りにくい生活習慣を作っていくことが本来の目指すべき目的なのです。一定期間だけやるものではなく、継続的・日常的に取り組んでいくことですから、そもそも「~か月で」という目標を立てること自体が無意味なのです。 

 脳科学の権威の林成之氏は、北京オリンピックの水泳の日本代表選考に立ち会った際、日本新記録のペースで泳いでいた選手が、ゴール直前の10メートルあたりで失速するのを見て

、あるコーチに、次のようにアドバイスしたといいます。「ゴールが近いと意識した瞬間に人間の脳の機能が急速に落ちる。残り10メートルは日本中が感動するぐらい命がけで泳ぐスペースと考えて欲しい」と。
 「あと少しで終わる」と思うと、ちょっと気を抜いてしまうことは私たちの日常生活でもありますよね。3か月で3キロという目標を立てて頑張ってきて、あと3日とかとなると、「目標の3キロにはいっていないけど、ここ。頑張ってきて、2キロは痩せたから少しぐらいはご褒美があってもいいよね」と思って油断してしまい、甘いものを食べすぎてしまう。こういう経験ありませんか。

 脳の特性としてゴールを定めると直前でだらけてしまい、結果的に目標を達成できないことがある(それでも、そこまで頑張ってきたからと正当化してしまう)。そして、私が更に恐れているのは、先ほど書いたように期間を過ぎた後は、その時点で目標を失い、目標達成できなくても仕方ないという思考に陥ってしまうことです。意志が弱いで片付けられがちですが、そうではないのです。この辺りも、自分を責めてきた方、貴方が悪いわけではないのです。
 だから、私の「無理せずダイエット」では、期間を定めない。ここが非常に大切なポイントの一つです。1年間を後から総括ですることはしますが、継続的・日常的な取り組みとして行うように習慣化していますので、やっているときは、「いつまでに」ということは考えていません(健康診断も、毎年同じ月に受けるようにしていますので、1年間の総括・検証はしやすくしています)。

 なお、期間的な目標だけではなく、「~キロ痩せる」という数値目標も、私は定めていません。定めてしまうと、それが足かせになってしまい、数値が減らないとやる気をなくし、頑張っても成果がなかなか出ないとストレスを強く感じてしまう。私の場合は、結果的に続かないことになってしまう。だから、あえて「~キロ痩せる」という目標すら定めず、無理せず、数字を強く意識することなく、続けていくように心がけています。

(3)普段していないこと、やってて辛いことは続かない

POINT2:つらい運動、普段していない運動はしない。普段作らない食事制限のための特別メニューは作らない

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