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#SAJ2020 では、なぜグラフィックレコーディングをやるのか

SAJ(スポーツアナリティクスジャパン)というカンファレンスでは、2019年に開催したSAJ2019から、セッションの様子をグラフィックレコーディングで描き残すようにしています。今ではグラフィックレコーディングを導入したカンファレンスは少なくありませんが、SAJ2020はスポーツのイベントとしては導入したのは早かったと思います。

SAJ2019では、4つのセッションで試験的に導入したのですが、イベント中もイベント後も反響が大きく、SAJ2020では、ほぼ全てのセッションでグラフィックレコーディングで、セッションの様子を描き残すことになりました。

グラフィックレコーディングを導入した理由

日本に「グラフィックレコーディング」を広めた清水淳子さんは、グラフィックレコーディングを、こう説明しています。

『人々の議論/対話を 図や文字や絵を組み合わせたグラフィックを用いてリアルタイムで可視化する手法のこと』
清水淳子さんのnote「最近よくあるグラフィックレコーディングへの誤解の考察。」より

SAJでグラフィックレコーディングを導入した理由は、セッションで話された内容を描き残すことで、グラフィックレコーディングを通じて対話を増やしたいからです。

SAJの運営に関わっていて課題だと感じていたのは、セッションを振り返って議論するきっかけになるものがなかったからです。

懇親会が単なるおしゃべりになってしまっていて、議論が深まるという場になっていない。イベントに参加している間は、自分が参加したセッションも、参加していないセッションも、興味を持ってもらい、セッションの中身やイベントについて、深く議論し、様々な学びを持ち帰ってもらいたい。

そんなことを考えていたとき、ちょうどよく働いている会社で「グラフィックレコーディング部」が立ち上がりました。SAJでグラフィックレコーディングをやってみないかと相談してみると、二つ返事で引き受けてくれました。

また、アイディアは「異なる要素の掛け合わせ」で生まれます。同じテーマで話していてもアイディアは生まれません。ただ、異なる要素が掛け合わさっていることを、目に見える形にするのは難しい。目に見える形にすることで、よりアイディアが生まれる場所を作りたい。グラフィックレコーディングを導入したのには、そんな考えもあります。

グラフィックレコーディングを導入した効果

グラフィックレコーディングを導入した効果は、予想以上でした。グラフィックレコーディングの前に人だかりができて、セッションの内容を深く理解しようとする人もいましたし、その場で議論が始まったりもしました。データスタジアムの久永さんが「これはすごいよ!」と言ってくれたのは忘れられません。そして、関わってくれたメンバーが楽しそうだったのが、企画者としては嬉しかったです。

SAJ2020では、ほぼ全てのセッションでグラフィックレコーディングを実施する予定です。全てのセッションで行うので、用紙のサイズを調整しなければならかったりと、いろいろ調整が発生しているのですが、メンバーが主体的に関わってくれていて、本当に助かっています。

参加できる人も、参加できない人も、対話をするきっかけに

SAJ2020では、多くの人に「スポーツ」を入り口にして、社会課題やカルチャーやテクノロジーなどに対して触れる機会を設け、多くの人が対話や議論に参加できる場を設け、スポーツを通じて、面白い取り組みが出来るきっかけを作りたいと考えております。

スポーツに対する苦手意識を持っている人も、様々な入り口から興味をもってもらえるように実行委員のメンバーも準備を進めていますし、きっかけの一つにグラフィックレコーディングが役立てば嬉しいです。

SAJ2020は2月1日開催します。参加できる人は会場で、参加できない人はグラフィックレコーディングを見て、ぜひ対話や議論に参加してくださったら嬉しいです。


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