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リーガ・エスパニョーラとJリーグのレベルの差を感じた最終日

西原雄一

2月9日から17日（帰国は18日）まで、ヨーロッパのサッカークラブを2クラブ訪問させて頂く旅に出ています。2月9日に日本を出発し、1つ目の訪問先であるスペインのビジャレアルに無事に到着。今日は7日目のレポートです。

サッカーは楽しむものだ

午前中は借りていたレンタカーを返却。レンタカーを返却する前に、ガソリンを入れるためにガソリンスタンドへ。レンタカー屋が「ディーゼル！」と叫んでいたのを思い出し、ディーゼルを入れて、レンタカー屋に。返却日は日曜日だったので、駐車場に車を停めて、郵便ポストに鍵を入れておけばOKとのこと。日本じゃありえない。

これは後日談になるのだが、ディーゼルではなくてガソリンを入れなければならなかったらしい。あのときスタッフが「ディーゼル！」と叫んだのは、一体何だったのか。

レンタカー屋はビジャレアルの街の外れにあるので、車を返却した後に街を散策。1週間前に長尾さんと木下さんと歩いた道をたどりつつ、今日が最終日なんだなぁと思いつつも、明日帰る気がしない。

12:00からのビジャレアルBの試合開始には時間があったので、試合会場近くの市が運営しているサッカー場に。現地の人が試合をしていたので、思わず見入ってしまう。

片方のチームが1人少ない10対11の試合でしたし、走れない人たちばかりでしたが、みんな楽しそう。僕も社会人サッカーやってたけど、こんなに楽しくサッカーやってなかったし、できなかった。サッカーは楽しいし楽しむものなんだな、という事を改めて思い出させてくれました。

セグンダB（3部）とは思えないレベルの高さ

市のサッカー場を後にして、Ciudad Deportivaへ。12:00からセグンダB（リーガ3部）のビジャレアルB対FCアンドラの試合を観に行きました。ビジャレアルBが所属しているグループには、安部裕葵がプレーしているFCバルセロナBも所属しており、前節はFCバルセロナBとの対戦でした。

会場は施設内にある小さなスタジアム。スタンドもあって、2,000人くらいは入りそうな立派なスタジアムです。メインスタジアムの前には、飲み物や食べ物を売るスペースもありました。

チケットは有料みたいなのですが、受付の人に話をしたら中に入れてもらえることに。さすがスペイン。中に入るとメインスタンドが7割くらい埋まっており、地元のファンが数多く観戦に訪れていました。

セグンダBの試合は期待していた以上に面白かった。レベルも高く、J1の上位チームの対決よりレベルが高いと感じました。川崎フロンターレとビジャレアルBが戦ったら、ビジャレアルBが勝つ気がします。

ビジャレアルBはU23の選手で構成され、トップチームの練習に参加している選手もいますが、多くはトップチームに這い上がろうと頑張っている選手たちです。リーガ・エスパニョーラのレベルの高さを感じつつ、Jリーグとリーガ・エスパニョーラとの差を感じ、気が重くなりました。

JリーグとビジャレアルBとの差は、アクションの強度です。止める、外す、受ける、運ぶといったアクションの強度が高く、Jリーグよりコンタクトも強い。Jリーグだと通用するプレーも、ここだ通用しないだろなと感じました。

なお、ビジャレアルBとリーガ・エスパニョーラとの差は「正確性」と「継続性」です。ビジャレアルBの選手が持っている力は、トップチームの選手と大きく違いはありませんが、同じプレーを何度も正確に実行する力が、トップチームの選手に比べて不足していると感じました。

セグンダBの試合を観ると、日本のサッカーには戦術ではなく、高いレベルでミスなく正確にプレーし、なおかつ違いを出す「技術」が足りないのではないかと感じました。「技術」の中には、相手のコンタクトに負けない力も含まれます。

戦術は「戦う術」と書きます。戦う術は個人の力量に比例し、個人の力量が上がらなければ、チームの戦術のレベルは上がりません。ところが、日本のサッカーは集団行動の正確性を高めることに時間を割き、個人のレベルアップは二の次になっている気がします。個人の力量をどうやって上げていくか課題だなぁと、少し重い気分になりました。

最後までゆっくりさせてくれない

ビジャレアルBの試合を観た後は、ホテルでゆっくり。ビジャレアルの佐伯さんと連絡を取り合い、明日はタクシーでバレンシア空港まで向かうことに。タクシーは現金しか使えないだろうということで、慌てて市内の銀行に走り、お金を下ろす。お金を下ろしても、まだ帰る気がしない。

翌朝3時にタクシーに乗り込み、バレンシア空港に。バレンシア空港までの道のりをタクシーが150kmで飛ばすので、あっという間に到着。ただ、妙に道がもやっていたのが気になったのだが、車を降りるときは特に気にならず。よく考えると、これが嵐の始まりだったのですが。

順調にチェックインし、6時発のアムステルダム行の飛行機に乗ったのだが、霧のため出発が送れるとのアナウンスが。30分ほど待ったのだが、状況改善しないため、一度降ろされることに。しばらく待って乗ってみたものの、なかなか霧が晴れず、出発出来ず。

結局出発したのは10時半。本当は2時間半かかる行程が強風のため2時間に短縮。ドタバタでしたが、どうにかアムステルダムに到着。成田行きの便に間に合いました。

成田行きの便に間に合ったのはよかったのですが、せっかく別料金を払って5時間楽しむ予定だったKLMのラウンジは全く楽しめず。

本当はTwitter Liveで何か話そうと思っていたのですが、そんな時間もなく。余韻に浸ることもできず、バタバタと今回の旅は終わりました。

3月9日に渋谷で「ぶらりビジャレアル報告会」やります

今回の旅については、3月9日に渋谷で「ぶらりビジャレアル報告会」と題して、報告会をやろうと思っています。長尾さん、木下さんと3人で、ダラダラと今回の旅の話をする予定です。まだしばらくこの旅にお付き合いいただければ嬉しいです。

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