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#SAJ2021 で2年連続でアウトドア・スポーツをテーマにセッションを企画した理由

僕は2017年からスポーツアナリティクスジャパン(SAJ)というイベントの実行委員をやっておりまして、セッションの企画を考えたり、グラフィックレコーディングのセッティングをしたり、Tシャツのデザインをサポートしたり、Webサイトを更新してくれるパートナーを探したりしております。

よく質問されるのが、普段サッカーに関するnoteを書いているので、「西原さんがサッカーに関するセッションの企画を考えているのではないか」ですが、答えは「NO」です。

理由は、僕以外にもサッカーの企画を考えたい人がいるからでもあるし、データスタジアム、Hudl、スプライザなど、パートナーにサッカーに関するサービスをやっている企業が多く、僕がわざわざ考えなくてもよいかな、と思っていたからです。僕はSAJでは他の人がやらなそうな企画を提案して、彩りを加えていく役割を担っている気がします。

実は今回2つ企画を出しました。

1つ目は「川崎フロンターレはなぜ強いのかをアナリストが分析する」という企画。これは僕にしかできないし、せっかくならダメ元で中村憲剛さんにオファー出してみようかなぁ、と盛り上がり、実行委員会内で企画も通ったのですが、今回他の人が出した企画がサッカーに関連する企画が多く、バランスを考えて自らボツにしました。

実はこの企画、noteサークルで実施してみようかと、ある人にオファーを出したのですが条件が合わずに断念。いつかやれたらいいなぁと思っていますが、このタイミングではないのだと思います。

そして、2つ目に出した企画が、今回ご紹介する「バーチャルレース」。実はバーチャルレース企画は僕が出席できなかった実行委員会では「よくわからない」と言われてNGを食らっていたそうですが、僕が改めて意図を説明して、実施にこぎつけました。

困難な状況でもアクションを起こし続けた4者

実はSAJ2020でも、アウトドアスポーツのセッションは企画しています。

登壇してくださった、Yamapの春山さん、Stravaの三島さん、Runtripの大森さん、そしてユーフォリアの宮田さんの4人は、アウトドアスポーツを牽引するサービスを提供している4人でして、こうやって公の場に一同に会する機会を作るのは、簡単ではありません。SAJ2020で実現したとき、僕自身とても満足感がありました。

ところが、SAJ2020の場では、自己紹介のみでセッションの大半が過ぎてしまい、4者の取り組みを十分伝えることができませんでした。そこで、4人の発案もあり、別途話す場を設け、アフタートークを収録して公開しました。

これで一段落と思っていたのですが、4名とは様々な形で連絡を取る機会があり、ゆるく関係が続いていました。

アフタートークをトークを収録した後から、世界は大きく変わります。マラソンのレースは中止になり、登山にも中々行けない状況が続くなか、ランニングというアクティビティに対する注目度が高まり、外を走る人が急激に増えました。

そして、人が集まってレースができない状況を打破しようと、世界中で始まったのが「バーチャルレース」です。今回は2020年のスポーツを代表するアクションとして、テクノロジーを駆使したバーチャルレースを取り上げるべきではないか、そして、再度前年ご参加頂いた4名に再び集まって頂けないか。そう考えました。

なお、バーチャルレースということで、僕がnoteで取り上げた「バーチャレ」の発起人でもある横田真人さんの登壇も検討しました。

が、横田さんまでお呼びすると、朝まで生テレビになってしまうと思いまして、今回は断念。前回と同じ4名にお声がけすることにしました。

困難な状況において、4者はそれぞれアクションを起こし続けました。

Yamapの春山さんは、登山と自然を愛する皆さまに向けたメッセージを発信しました。

Stravaはバーチャルでのアスリートのコミュニティを醸成することに注力。Stravaが発表したレポートからは、アスリートたちの創意工夫をこらした試みと熱意が伝わってきます。

そして、宮田さんがFounderを務める白馬国際トレイルマラソンは、予選は分散開催でGPSツールを活用して記録を測定、本番は人数を絞った上での一発開催と工夫をこらしたレースフォーマットで運営することで、大会を無事に成功へと導きました。

そして、先日白馬で開催したFREERIDE HAKUBA 2021も無事成功。今の状況でも、スポーツ大会を開催できるということを示しました。

ラントリップはランニングするユーザーが活動しやすい環境づくりをサポート。バーチャルレースを紹介するプラットフォームを立ち上げました。

コロナ禍におけるバーチャルレース、アウトドア・スポーツはどうなるのか

今回のセッションは、前回の反省を活かして、2セッション分の枠をもらい、90分で開催することになりました。いまのところ、当日はこんな構成を考えています。

・コロナ禍の取り組み
・バーチャルレースとは何か
・今後コロナ禍におけるバーチャルレース、アウトドア・スポーツはどうなるのか

特に話してもらおうと思っているのは「今後コロナ禍におけるバーチャルレース、アウトドア・スポーツはどうなるのか」です。

ワクチンが行き渡るまで、特効薬が開発されるまで、今のような状況はしばらく続くでしょうし、不安が解消されたとしても、しばらく心の奥底に感染に対する不安は残るでしょう。無観客でのスポーツイベント、密を避けたアクティビティを意識する時期は当分続くでしょう。無条件に人が集まるアクティビティが楽しめる時代は終わりを告げました。

今回のSAJでは、コロナ禍におけるJリーグの取り組みを紹介するセッションがあります。Jリーグの取り組みは素晴らしかったと思う一方で、厳しい言い方をするなら、球技はバーチャルで楽しみが再現できるスポーツではないということを再認識した2020年でもありました。

僕はこの1年、スポーツに対していろいろな取り組みを行ってきましたが、このバーチャルレース企画は、その総決算だと思っています。

新型コロナウイルスによって、スポーツを取り巻く環境は大きく変わりました。しかし、スポーツをやること自体が悪いとなったわけではありません。むしろ身体をつかうアクティビティの重要度は、健康維持の側面からも、以前に比べて大きく高まったと思います。

今後のスポーツはどうなるのか。今後のアウトドアアクティビティはどうなるのか。真正面から切り込むセッションになると思います。ご期待ください。


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