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僕が古着のアップサイクル・ワークショップを通じて中学生たちに伝えたかったこと。

【Upcycle Design Workshop】 nisai × 新渡戸文化中学校

1,中学生と、対話と、アップサイクル

10月27日、新渡戸文化中学校さんにて、古着を元にアップサイクルを体験するワークショップを行いました。


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自分たちで持ち寄った不要になった服を、組み合わせて新しい価値を創造する。

そんな、今までやったことないであろう取組を、学年ランダムで組み合わせられた「全員はじめまして」であろうチームと、ごく限られた時間(40分弱)で、みんな優れたデザインを完成させていて、かなり驚きました。それぞれのチームたちの作品に講評する時間はめちゃめちゃ楽しかったです。ちなみに、助手を連れて、僕らも同じ空間で公開制作をしていました。


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今まで、ただ着るだけ、履くだけだった服を、切って、ばらして、それをまた新しい服にするイメージを作ること。対話してアイデアをつくりだし、手を動かしてモノを生み出すこと。

それは、作り方も、根幹も、僕が普段やってる作り方と全く同じでした。


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2,僕らの服について

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僕が展示用意した服は「一着で古着のニットを10着くらい」使ってます。細かいパーツたちで作ってるので、普通のニットにはないようなたくさんの模様があって、あんまり他にないデザイン。

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僕は「編まれたニットを縫ってつなげる」って作り方、「縫い目を外側にして縫う」っていうやり方をよくやっています。両方の方法を使ってるのが、展示用意したアイテムでした。

この方法はどちらも、中学校でも、服飾学校でも習わないような作り方。

なんでかというと、世の中にある大半の服は、縫い目を内側にしてるし、編み物は、編んでつなげるべきだと思われてるからです。
でも、そうやって大勢の人がやらないやり方で向き合うと、大勢の人が見えないようなものが見えてくる。

そうやって物事に取り組んだり、形にしたりすると、どこにでもあるものじゃ満足しない人が、求めてくれる。なんでかっていうと、どこにでもないものは、他で代わりが効かないから。

他で代わりが効かないものってね、まあ変だから、何年やってたって身近な人・身内には見向きされなかったりするんだけど、それでもこりずに何年も続けてると、遠い国の人から急に注文されたりする。それこそ、アイドルとかアーティストとか、遠くに刺さることができたりします。
僕はそうやって生きてます。



3,一番つたえたいこと

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今回のワークショップで「一番伝わってほしいな」ってことは一つで、

「友達や、身の回りの人と、わかりあえないもの、自分にしか感じ取れないから、身の回りの人と共有できないなって思って、さみしいなって感じてること」、もしもそういうものがあったら、それを心から大事にしてほしいなってこと。

それって「大勢の人、周りの人が関心を持たないものにも、価値を与える力をもってる」証拠だから。

そういう力を持ってる人だけが、他の人とは共有できないものを信じた人だけが、世界に新しい価値を作り出して、世界からいらないものを減らしていく。それが、結果的にアップサイクルにつながるんだと僕は思うし、自分の服や作り方自体が、そうやって思わせるきっかけになれたらいいなと思います。

もしも今日のワークショップをきっかけに、何かを形にするようになったよって生徒がいたら、服でも、服じゃなくても、何年後、何十年後でも、いつか自分の元に見せてくれたら嬉しいな。

新渡戸文化中学校の生徒たち、先生方、貴重な機会をつなげてくれた山内さん、企画を共にしてくれたなおこさん、改めてありがとうございました。

ワークショップ自体も、生徒たちの作る作品や、新しいことに取り組む姿勢も、全てが刺激的で、学びと楽しみ両方に溢れた時間でした。
また会える日を楽しみにしています。

nisai 松田直己

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