【連載】いつのまにか影は長く伸びていた #3
勲章
小学生のとき、父が救急車で運ばれたことがある。
母に何か言われて腹が立ち、ドアを蹴って割れたガラスが足に突き刺さったのだ。
7針縫ったその傷痕を「ラッキー7や」と言ってしばらく勲章のように見せていた。
そんなん勲章ちゃう…と思いながらも、なぜあんなにも父のことが好きだったのかわからない。
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