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文系院生就活Q&A

割と需要がありそうなので、文系院生(人文系)の就活状況について書き記しておく。ぶっちゃけロールモデル確立していないのは事実だと思う。

就活予定の院生はもちろん、大学教員や学部生も文系院生の就活状況を知りたいようなので、私の実体験を紹介しておく。

既に、2つの記事を書いているので、詳細については以下の2つを参照していただきたい。

就活中ないし就活終了直後に書いた記事なので、比較的鮮明な記憶をもとに書いた。具体的なエピソードは上記の記事で紹介したので、今回はよく聞かれることに対する返答を綴っていく。

もちろん、私は就活のシステムに対して賛成の立場ではないので、就活ノウハウについて講釈を垂れたくはないことを断っておく。あくまで一院生が経験したこととして受け止めていただければと思う。

今回は、よく聞かれることへの返答を書きたい。
なお、上記の記事と重複する内容もあるが、ご容赦いただきたい。

文系院生ってどこに就職する人が多い?

 自分の専門と接点のあるところに就職する人が多いかもしれない。(人文系なので)マスコミ・出版、中学・高校教員、予備校教師など。コンサルやシンクタンクに就職する人も多い。私も、学部生だったら行かなかったと思えるような就職先に就職予定である。専門性は違えど、研究で培ったスキルを評価してもらえるような職場に行く人が多いようなイメージはある。ほかにも、大学職員といった公的機関に就職する人が、学部生よりも割合は高いかもしれない。
 マスコミ系やコンサル、シンクタンクを除き、就活生に人気の企業群に行く人は少なかったかもしれない。あくまで、私の周りの話だが。母数が少ないので、おのずと人気企業に行く人も少ない、という結論かもしれない。印象論に過ぎないが、典型的な日本企業に就職する人は少ないように感じた。人文学系統の研究科だから、というのもあるかも。学部時代の友人を見ると、就活のノリに賛同できず、人気企業を避けるケースも多かったようっである。

就活は有利になる?

 文系院生を採用したケースが多数あれば、有利に働くと思う。研究で培ったことをしっかり面接で聞いてくれるところもそれなりにあった。ただし、企業によっては、あまりいい顔をされないかもしれない。具体的な業界・企業名については明言しないが、体力やチームワークを重視するタイプの企業では少し嫌な顔をされたかも。修士号を持っていると、初任給が高いので、採用コストが高い。それ相応の力を持っているのか、と問われたこともある。もちろん、私なりに考えはあるので、一応答えたが、印象はよくなかったようである。正直、この部分に関しては、企業の風土・業界の風土に依存するので一概にはいえない。とにかく、企業・業界研究を徹底すること、が結論かもしれない。

ガクチカは研究?

 就活頻出の問い「学生時代に力を入れたこと」。特に指定がなければ、あまり研究については書かなかった。就活のノウハウに則れば、基本的に周囲との関わりを示す問いなので、個人プレーの研究についてはあまり言及しなかった。他者との関わり方を示すために、学生組織における立ち回りを書いた。実際、ウケはよかった。研究については、面接で深堀りされることも多かったので、あえてエントリーシートで深く書く必要はないように思う。
 ちなみに、自己PRを求められたときには研究のエピソードを書いた。ガクチカは課外活動、自己PRは研究と分けたことで、結構うまくバランスが取れたように思う。

苦労したことは?

とにかく印象論で話を進められること!文系院生だから、というステレオタイプに基づいて面接が進行することが多かった。なぜ大学院に進学したのかと問われるのは想定していたが、「大学院生だから、頭でっかちそう」というような旨を言われた時は、どうしようかと思った。一応、考えすぎな点は短所で、周囲の人と議論を重ね、解消したいとは話したものの、面食らったのも事実である。あくまでも私の体験談だが、文系院生の採用例が少ないところに就職を希望する場合は、ある程度覚悟しておいた方がよいかもしれない。

研究と就活の両立はしんどい?

しんどかった。双方において求められる作業が異なるから。研究においては厳密性、就活においてはコミュニケーション能力・タスク遂行能力…。もちろん、共通するところも多いのだが、作業の毛色が違うので、なかなか両立できなかった。要領のいいひとは、スケジューリングを工夫して、どうにか両立していたようである。私は要領が悪いので、どちらかにフルコミットしたい、という思いもあって、本選考時期に就活フルコミットしたという感じ。青田買いの目的でインターンが採用活動に組み込まれているが、研究との両立は難しい。が、早期選考もあるので、侮れないところ。難しい。

さいごに

文系院生がよい選択をできるよう、願っている。というか、もっと院進学が身近なものになってほしいと切に思う。自分ならではの問いを立て、論証した経験は宝になると思う。ポジショントークと言われれば、それまでだが、文系院生という肩書を恐れて大学院入学を避ける人が減ってほしい…。そんな思いで書きました。やっつけで、すみません。これからはそんなに就活に関する記事を書かない予定だが、周囲の状況を見て、さらなる情報提供をすることも、ありえるかも。


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