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死ぬまでにもう一度読み返したい小説5選

最近、ふと「小説を読みたい」と思うことがある。それも、以前に読んだ小説を、もう一度読み返したい。そこで今回は、パッと思いつくもので、読み返したい小説を5つ選んでみた。


1.ハックルベリー・フィンの冒険

この小説の歴史的な魅力は、アメリカ小説の源流にあるということだ。アメリカ小説の源流にあるということは、アメリカ映画の源流にあるということでもある。そしてアメリカ映画の源流にあるということは、現代エンタメの源流にあるということになる。そのため、文字通りミシシッピ川を遡るように、この小説を読むことでエンタメの源流を遡ってみたい。今のエンタメに及ぼした影響を、この小説の中で見つけたい。


2.モンテ・クリスト伯

この小説は、映画ではなく大河ドラマの源流にあると思う。「波瀾万丈」という言葉があるが、それはまさにこの小説のためにあるようなものだろう。伏線が回収されていくときの快感や、読者は知っているのに登場人物は知らない、あの「志村、後ろ!」のドキドキワクワクを、もう一回心ゆくまで味わいたい。


3.百年の孤独

この小説をもう一度読むために、死ぬまでにコロンビアに行きたい。コロンビアの風景を見て、その空気を感じてから、この小説を読み返したい。ぼくはまだ、コロンビアのことがよく分かっていない。いや全く分かっていないといっていいだろう。そういう中で読んだから、いろいろ見落としていることがあるのではないかという懸念があるのだ。この小説は、エンタメというよりは人間の社会文化的な洞察に満ちている。それに浸かっているときが、おそらく人間の「面白い」という感覚が最も満たされるのではないだろうか。


4.老人と海

本当に時間があったら英語を勉強して、この小説を英語で読んでみたい。原語で読んでみたいと思わされる小説は、これだけである。なぜ言語で読みたいかというと、そこでは方言が非常に重要な役割を担っているからだ。英語の方言である。これはなかなか日本語には翻訳できない。あるいは少年のしゃべり方と老人のしゃべり方の違いも翻訳が難しい。そういうものを理解した上で、その違いを楽しみながらもう一度読んでみたいのだ。

5.復讐するは我にあり

ぼくの中で今……というよりうもうずっと、日本の近代史がブームだ、それで、長い時間をかけていろいろと見たり聞いたり読んだりしてきた。そうした中で、何度かこの小説をあらためて読んでみたいと思うことがあった。それは、この小説には普通の歴史書が描かない、日本の裏面史というか、負の側面、人々が切り捨ててきたものが描かれているからだ。それを知ることで、日本の正史への理解もまた、進むのではないだろうか。

オマケにもう一冊、マンガを選んでみた。

オマケ:風の谷のナウシカ

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