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子供の自殺が増える根本的理由

子供の自殺が増えているという。

そこで今回は、子供の自殺が増える根本的な理由について考えてみたい。

ぼくは今、昭和史を集中的に調べているのだが、そこであらためて感じるのは、日本の学校は人々の人生にかなり強い影響を及ぼすということだ。なぜかというと、日本人は学年が同じというだけでかなり似たような性質を示すということがよく分かるのだ。これが3歳違うと、ガラリと違った性質を見せる。5年だともう「別の国の人」といってもいいほどの違いだ。

つまり、「世代差」というのは我々が想像する以上に大きいのだ。これはしかし考えてみると当然ともいえ、日本人はほぼ全員が4歳から18歳までの最も多感な時期をほとんど同級生と一緒に過ごしている。個人の人格形成において、「どんな友人とつき合うか」というのはきわめて重要な因子なのだそうだが、そのほとんどが「同級生」だったとしたら、彼らが同じような性質になるのは当然といえば当然だろう。

さて、そういう状況を踏まえて考えると、日本人にとって「学校」というのはきわめて重要ということになる。これは常識的にとらえられている以上に重要という意味で、20世紀の日本の国際的な成功は、ほとんど「学校の成果」といっても過言ではない。学校が「全て」とはいわないまでも、「8割」くらいはいっても良いと思う。

そして、驚くべきことに日本の教育史を調べてみると、1980年くらいに校内暴力が吹き荒れてからこっち、ほとんど学校が機能していない。しかも、年を追うごとに機能しなくなっていて、今では最悪の状況にまで落ち込んでいる。

これが、最大の理由なのだ。

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