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新型コロナ「第6波」重症化率・致死率、全年代でワクチン接種回数が多いほど低い値に

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*****令和4年4月19日(火)第727号*****

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新型コロナ「第6波」重症化率・致死率、全年代でワクチン接種回数が多いほど低い値に
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 新型コロナ感染拡大の「第6波」(=オミクロン株が感染の主体となり、例えば東京都では「今年2月に新規陽性者数の7日間平均がピークを迎えた波」と定義)の感染者で、年代別に重症化率・致死率を調べたところ、全ての年代でワクチン接種の効果が証明された。

 4月13日に開催された、厚生労働省の新型コロナ感染症対策アドバイザリーボード(厚労省専門家会議)で、事務局(=厚労省)が提出した資料=表・厚労省HPより。表中のラインマーカーは、弊紙による加工=で明らかになった。厚労省は、石川・茨城・広島県のデータを使用して、重症化率・致死率を算出した。

 調査は、今年1月1日~2月28日の期間に、3県の新型コロナウイルス感染者11万9,109人を対象とした。ここから年齢階級別・ワクチン接種歴別に、重症化率と致死率を「暫定版」として発表した。

 これによると、全ての年代でワクチン接種の回数が多いほど、重症化率・致死率ともに割合が低くなる(=ワクチン接種の効果があらわれる)結果となった。例えば、70代では次のような結果となった。

 ■70代の、ワクチン接種回数別の重症化率・致死率

 ▼ワクチン3回接種=重症化率0.95%、致死率0.63%
 ▽ワクチン2回・1回接種=重症化率1.94%、致死率1.14%
 ▽ワクチン接種なし=重症化率3.83%、致死率2.00%

 また今回の調査では、感染者数は40代以下が圧倒的に多く、50代以降はその数が減少しているにも関わらず、これに反比例して、重症者・死亡者ともに60代から急激に増加し、80代が最も多くなっている。

 これに伴い、年代が上がるほど(=高齢者になるほど)重症化率・致死率ともに上昇する傾向が顕著になっている。

◇─[後記]───────────

 今回の調査では、残念ながら「感染率」までは示されませんでした。元々、コロナワクチンは「重症化防止に効果がある」と言われてきたため、本来の役割は「十分に、ある」ことが証明されたと言えると思います。

 しかし現在、若い年代を中心に「3回目接種率の低迷」が指摘されています。今回の調査では「感染予防効果」までは証明されませんでしたが、それでも「一定程度の効果は、ある」ことは推察されます。

 身の回りにいる高齢者に感染させないためにも、また自身の健康のためにも、やはり若年層の方々には3回目の接種を積極的に受けて頂きたいですし、政府には高齢者に対する4回目接種の効果を、諸外国等の結果を調査して、早期に発表してもらいたいと思います。

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