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出展社138社に拡大した書店向けWeb商談会 2020秋、参加募集を開始

玩具メーカーや出版サービス関連企業も初出展

出版社有志で構成する書店向けWeb商談会実行委員会(実行委員長・パイ インターナショナルの三芳寛要代表)は9月7日、10月5日~10月16日に開催する「書店向けWeb商談会 2020秋」への参加店の募集を開始した。少なくとも書店員など200人、商談数1,000回(1社平均10回)を目標に掲げている。

募集期間は会期終了日の10月16日まで。参加費は無料。対象は書店のほか、取次口座の有無にかかわらず、本を扱うあらゆる小売店とした。参加するには特設ホームページから事前に申し込む必要がある。

システム

商談にはWeb会議システムの「Zoom」を使用。書店が出版社と商談しやすいように、期間中に商談できる出展社を一覧できる「商談空き状況」や各出展社のイチオシ商品一覧から商談相手を選ぶことができる「カタログ情報」を特設ホームぺージに掲載している。

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▲6月末に開催した「書店向けWeb商談会」のもよう

前回よりも出展規模と扱い商材を拡大

6月末に初の試みとして開催した前回の「書店向けWeb商談会β版」では、出版社49社が出展し、書店員104人が参加、253の商談(1社平均5.2回)が行われた。(関連記事:有志版元のWeb商談会に書店104人参加

今回は、前回よりも規模と扱い商材を拡大させ、集客施策の一環としてオンラインイベントも開催する。7日時点での出展社は前回を大幅に上回る138社。出版社が132社と大勢を占めるが、玩具メーカーなど本以外の商材を扱う企業6社が初参加する。出展社については9月18日まで参加(出展料5,000円)を受け付けており、「いまもなお出版社からの問い合わせがあり、さらに増える見通し」(三芳実行委員長)という。

多数開催のオンラインイベントで集客アップへ

今回初の試みとなるオンラインイベント(無料)は、10月4日開催の「すずきたけしの『書店員お悩み相談会』in書店向けWeb商談会 2020秋 前夜祭」(講師:すずきたけし氏、主催:よはく舎)を皮切りに、初日5日には「オルタナティブ出版流通の今」(講師:楽天ブックスネットワーク「Foyer(ホワイエ)」担当の吉田正隆氏、ラクーンコマース 「スーパーデリバリー」担当の山田明徳氏)、6日には「児童書担当書店員による棚談義 こうやって児童書棚つくってます」(登壇者:本間悠氏=明林堂書店南佐賀店、島田滝子氏=金沢ビーンズ明文堂書店、中山理沙氏=長崎書店、藤原美里氏=よしのや本間仙台愛子店)などを開催する。

このほか、複数出版社による合同説明会や著者による新刊説明会なども予定している。また、現在検討中のイベントもあり、確定次第、特設ホームページに掲載していく。

出版界のデジタル・トランスフォーメーションを加速

今回のWeb商談会に玩具メーカーなど本以外の商材にまで拡大した点について、三芳実行委員長は「今回、出展社側は『書店に商品を卸したいと考えるあらゆるメーカー』、来場者側は『業態を問わず、本を扱うあらゆる小売店』が参加できることにした。この背景には、残念ながら全国の書店数が年々減少している一方で、玩具店や文具店、生花店や美容室、ホテルなど、実に多様な業態で書籍の取り扱いが増えている状況にある。そうした潜在的バイヤーへアプローチするためにも、他業界のメーカーに出展いただくことで、出版社は書店に参加を促し、メーカーは書店以外へ参加を促して、互いの営業領域を補い合うことが狙い」と説明する。

クロス型営業

その上で、「このように間口を広げたことで、この商談会が業界に必要とされる仕組みかどうか、今回が本当の意味で試金石になる。オンラインを業界内で活用していくことは、書店や小売店の、地域や規模の差からくる情報格差を埋めると信じている。そして今、このコロナ禍においてデジタル・トランスフォーメーションを推進しなければ、いつ推進できるのだろうか。出版業界が、危機においても柔軟に対応し、これからも進化し続ける業界であることを世の中に示したい」としている。

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◆出展社は以下の通り。(2020年9月7日時点、138社、50音順)

【出版社】(132社)
明石書店、あかね書房、亜紀書房、秋田書店、朝日出版社、アシェット・ジャポン、梓書院、アリス館、池田書店、岩崎書店、岩波書店、インプレス、WAVE出版、潮出版社、枻出版社、英明企画編集、絵本館、おむすび舎、偕成社、化学同人、笠間書院、仮説社、学研プラス、かもがわ出版、河出書房新社、カンゼン、きじとら出版、きずな出版、求龍堂、京都大学学術出版会、Kilty BOOKS、くもん出版、グラフィック社、クレヨンハウス、K&M企画室、慶應義塾大学出版会、芸術新聞社、玄光社、現代書館、現代書林、好学社、廣済堂あかつき、合同出版、合同フォレスト、国書刊行会、コトノハ、子どもの未来社、駒草出版、小峰書店、ころから、彩流社、朔北社、左右社、サンガ、303BOOKS、三和書籍、G.B.、JMA・アソシエイツ、Jリサーチ、視覚デザイン研究所、自然食通信社、実業之日本社、信濃毎日新聞社、ジャムハウス、集英社インターナショナル、出版ワークス、春陽堂書店、祥伝社、晶文社、書肆侃侃房、新星出版社、すみれ書房、青弓社、青幻舎、西東社、世界文化社、センジュ出版、創元社、大創出版、大日本絵画、大日本図書、食べもの通信社、太郎次郎社エディタス、淡交社、小さい書房、汐文社、月とコンパス、DU BOOKS、東京書籍、東京書店、東京創元社、東京大学出版会、東京美術、童心社、名古屋外国語大学出版会、ナナロク社、西日本出版社、ニジノ絵本屋、西村書店、日本文芸社、農文協、のら書店、白泉社、パイ インターナショナル、白水社、PHP研究所、ビーナイス、ひかりのくに、ひさかたチャイルド、ひだまり舎、Book&Design、フレーベル館、ブロンズ新社、文溪堂、ベレ出版、便利堂、北樹出版、ポプラ社、マール社、まむかいブックスギャラリー、ミシマ社、みずき書林、光村図書、武蔵野美術大学出版局、メイツユニバーサルコンテンツ、山と溪谷社、羊土社、よはく舎、雷鳥社、ラボ教育センター、リトルモア、ロクリン社
【玩具メーカー】(3社)
すごろくや(ボードゲーム等)、ハナヤマ(パズル等)、ぼりゅうむわんプロダクツ(マグネット玩具等)
【サービス】(3社)
一冊!取引所(出版受発注システム)、カーリル(図書館蔵書検索システム)、とうこう・あい(出版広告)


◆オンラインイベントは以下の通り。(9月7日現在)

◆10月4日(日)17:00~19:00
「すずきたけしの『書店員お悩み相談会』in書店向けWeb商談会 2020秋 前夜祭」講師:すずきたけし氏 主催:よはく舎 参加人数:100名(先着順、予約必須
豊富な経験と驚異の読書量。文章を書いて良し、絵を描いて良し。その多才さをいかんなく発揮した的確な判断で大好評、すずきたけしさんの「書店員 のお悩み聞こうか(恋愛関係と金銭関係を除いて)」を「書店向けWeb商談会 2020秋 前夜祭」としてライブ実施いたします。 書店業務の基本のお悩みからテクニカルなこと、アレなこと……。みんな、たけしに相談だ!
◆10月5日(月)11:00~12:00
「全国の書店で取り扱いが急増している近代ボードゲームとは」講師:齊藤 充司氏/株式会社すごろくや 卸売・販路拡大チーム リーダー
巣ごもり需要も手伝って、近代ボードゲームの売上が書店で急増しています。書店ではボードゲームをどのように扱うことが適切なのでしょうか。大ヒットゲーム「ナンジャモンジャ」を手がける日本最大級のボードゲーム総合企業、すごろくやによる、近代ボードゲームの書店における販売ノウハウのセミナーを開催します。
◆10月5日(月)(1)14:00~14:30 (2)14:30~15:00 (3)15:00~15:30
「児童書ご担当書店員さまへの出版社3分プレゼン企画!弊社のおすすめはこれです!」定員80名(申込先着順)
出版社など28社による、児童書に関する合同説明会です。各社選りすぐりの書籍情報を短時間に仕入れられます。
(1)カーリル/ビーナイス/小さい書房/パイ インターナショナル/国書刊行会/ニジノ絵本屋/おむすび舎/視覚デザイン研究所/西村書店
(2)仮説社/フレーベル館/亜紀書房/合同出版/ひだまり舎/ミシマ社/カンゼン/クレヨンハウス/東京美術
(3)岩崎書店/潮出版社/WAVE出版/ロクリン社/ラボ教育センター/出版ワークス/マール社/名古屋外国語大学出版会/学研プラス/童心社
◆10月5日(月)(1)16:00~16:30 (2)16:30~17:00
「芸術書籍合同プレゼン会『あなたの芸術書棚にぜひこの1冊!』」
定員50名(申込先着順)

出版社15社による、芸術書に関する合同説明会です。各社選りすぐりの書籍情報を短時間に仕入れられます。
(1)ビーナイス/西村書店/パイ インターナショナル/DU BOOKS/フレーベル館/朝日出版社/G.B./青幻舎
(2)集英社インターナショナル/ロクリン社/視覚デザイン研究所/東京美術/月とコンパス/Book&Design/マール社
◆10月5日(月)17:00~19:00
「『オルタナティブ出版流通の今』実例に学ぶ、多様な業態で本を扱うこと・その効果」講師:吉田正隆氏/楽天ブックスネットワーク株式会社「Foyer(ホワイエ)」担当、山田明徳氏/株式会社ラクーンコマース 「スーパーデリバリー」担当
全国の書店数が減少する中で、玩具店や文具店、生花店や美容室、ホテルなど、様々な業態で本を商品として扱い始めています。こうした一般の書店とは異なる小売店への流通、大手取次店を介さない流通、すなわち「オルタナティブな出版流通」に、いま出版業界は注目しています。本セミナーでは実際に多様な小売店へ本を流通している企業のご担当者様をお招きし、多様な業態で書籍が販売されている実例を見ながら、発注の仕方や、本の取り扱い方、本を扱うことが経営にどのような影響を与えるのか、本がもたらす様々な効果を学びます。
◆10月6日(火)14:00~15:00
「児童書担当書店員による棚談義 こうやって児童書棚つくってます」登壇者:本間悠氏(明林堂書店南佐賀店)、島田滝子氏(金沢ビーンズ明文堂書店)、中山理沙氏(長崎書店)、藤原美里氏(よしのや本間仙台愛子店)

児童書のご担当書店員さんに登壇いただき、児童書の棚について、こだわりポイントや、大事にしていること、こんなフェアやりました!など、現場で活かせるノウハウをお話してもらいます。質疑応答時間も設けます。
◆10月7日(水)18:00~30分程度
「著者・祖父江慎さんご本人による新刊説明会(仮)」登壇者:祖父江慎氏 主催:パイ インターナショナル
ブックデザイナー祖父江慎さんが新刊『朝のデザインさん』『夜のデザインさん』をパイ インターナショナルから2冊同時刊行します。祖父江さんご自身から書店の皆様へ、直接お伝えしたいことがあります!
◆第1回10月13日(火)17:00~18:00 第2回10月15日(木)17:00~18:00
「児童書ベストセラーを生み出す編集者の商品づくりに込めた思いとは? 制作秘話やこぼれ話を語りつくします!」(全2回)
第1回 登壇者:目黒哲也氏(学研プラス) 司会:是澤武氏(学研プラス)
児童書「5分後に意外な結末」シリーズ、「最強王図鑑」シリーズなどを手掛けるヒットメーカー目黒。10月には話題のグローバルボーイズグループ「JO1」とコラボした新商品の発売も予定している。そんな目黒がシリーズの開発秘話や制作時のこぼれ話を、本イベント限定で語りつくします。
第2回 登壇者:宮崎純氏(学研プラス)・中西亮太氏(学研プラス) 司会:是澤武氏(学研プラス)
早くも累計32万部を突破した「なぜ僕らは働くのか」。これを手掛けた2名の編集者が本商品に込めた熱い思い、「読者のため」の徹底した本づくりの裏側などを語ります。ぜひお気軽にご参加ください。


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