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ケーキの切れない私がいる

「ケーキの切れない非行少年たち」(新潮新書)を読んでみた。同じ内容をあまりにも繰り返しすぎだよという感想はちょっと置いといて…(既視感がハンパない)

私は丸いケーキを3人に等分に分けることも、5人に等分に分けることも全くできない。それが普通だと思ってたけど、どうやら「できる」方が普通らしい。

それを知って、純粋に、えー!ビックリだ!

この本の中では、犯罪や非行に走る少年の(ここでは少女も含めて少年)一定数は、発達障害や境界知能などの障害が影響していることが述べられていた。

つまり自分は、何かのきっかけで非行や犯罪に走っちゃうか、そのままうすぼんやり生きるか、紙一重のところに存在していたわけだ。

流石に今はその危険性はないけれど(うすぼんやり派)、10代の鬱屈した心を持て余していた時は、かなり際どかったと思う。
だって学校で怒られたりしても、先生や周りの人が何で怒っているのか、本当に心底さっぱり分からなかったし、勉強も、「やれば出来る」と言われてたけど、「一体何をやれば出来るようになるのか」それ自体がそもそも分からなかった

発達障害や境界知能の子は、一見して普通の子に見えるので、本人にやる気がないだけとか、色々と誤解されやすく、それがまた本人のやる気を失わせる原因になっていることは想像に難くない。

適切な教育、療育を行うことは、本人のためはもちろんのこと、犯罪被害を減らしたり、社会的、経済的損失を減らすことにも役立つことになるので、もっとこういうことが世の中に広まるといいなと思う。