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【朗読・後記】膝枕リレーに参加した話

clubhouseでは朗読がブームになっている。音声SNSの特徴を考えれば「何かを読みたい・それを聞きたい」という人たちが他のSNSよりも多くなるのは確かだろう。そしてそのclubhouseでの朗読ブームをけん引しているのが「大人の朗読リレー【膝枕】」であると言っても過言でないだろう。

短編「膝枕」は脚本家の今井雅子さんが以前某テレビ番組のプロットとして書いた作品だそうだ。加筆し完成させたとのこと。
clubhouse内で今井さんが「こんな作品を書きました」と言ったところ「じゃあ読みましょう」とその場にいたプロのナレーターの方が読んだのがリレーの始まりだったという。次々にナレーターの方を中心に読んでいき、いつのまにか「膝枕リレー」という企画になっていったようだ。(経緯は今井雅子さんのノートに詳しく書いてあります。)

わたしも朗読を楽しむ一人として「膝枕リレー」を見てきた。読み手はプロのナレーター、声優、俳優などなど……。なんだかすごいやとぼんやり眺めたり聞いてみたり。でもリレーはどんどん続き、どうやらスピンオフやら外伝やらと、話もどんどん広がりを見せいる。
そんな時に「読んでみませんか?」とのお誘いを受けた。

田舎住まいで朗読界隈の崖っぷちみたいなエリアでぼそぼそ読んでは一人で楽しんできた身なので青天の霹靂だった。せっかくお声をかけていただいてのですから喜んでお受けすることにした。ありがたいことです。

順番は51番目、もとい51膝目。このあともリレーは続く。私の役目は「きちんと読み切り次へバトンを渡すこと」。練習して、6月30日の本番に臨んだ。

好きで朗読を続けているが、音訳の時から録音がメインなので、人前で生で読む機会があまりない。いつも行くショートショート部(clubhouse)で短文を読むときでさえ緊張してしまう。約20分の作品を生で読むのは、私にとっては大変なことだった💦

イベント力のおかげで多くの方々にお越しいただき感謝しかありません。どうもありがとうございました。

私の読み番は空気のように通り過ぎ、もう誰の記憶にも残っていないだろう。
手汗と脇汗を大量にかきながら、訳がわからず読み上げた。おそらく緊張でよくは読めないだろうと思い録音しなかったが、今にして思えば記念に録音しておけばよかったなと思っている。

イベントに参加中は緊張するので画面を見ないようにしていた。そしたら聞きにくださっていたYumiko Naganoさんがたくさんスクショを送ってくださった。とてもいい記念になった。どうもありがとうございます😊

多くの方が読まれた作品なので、他の誰かと比較するのではなく、自分はどうしたいかだけを考えて組み立てた。元々がテレビドラマのプロットなので起承転結がはっきりとしているストーリーだ。主人公の男の子、ヒサコ、膝枕、配達員が登場人物。
主人公の男は「女性慣れしていない引っ込み思案の少しキモイ男が、調子こんで行く」という設定にした。
膝枕の唯一のセリフをどう読むかだが、想定外の男の行動に不具合を起こし、『強制くっつきモード』のようなものになってしまったと考えた。壊れて別人格になるイメージ。でもこの声はあまり評判が良くなかったみたいだ。
登場人物による声の使い分けも重要な要素だが、私自身は地の文に特にこだわりを持って変化をつけたつもりだ。そこが伝わったかどうかはわからない。そもそも緊張でどう読めたのかもわからない。きちんと自分の読みを反省するためにも録音はすべきだったと後悔している。

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