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サッカー育成年代で10kmを走る意味 「試合でボールに触れる時間は約2分⁉️」 〜新たな体の感覚は自信に繋がる〜

現代サッカーで「走る」という動きは欠かせない。

それは…

・大人の試合なら90分、少年サッカーなら40分の中で1人の選手がボールに触れる時間はほんのわずかです
・時間にすると2分程度とも言われています

オフザボールとは? サッカーにおける重要なプレーについて解説
サカイク

1試合でボールに触るのが約2分…


だからと言ってボールを扱う技術が無駄とは言いません!!!!
むしろ絶対的に必要!!!!

ですが、オフザボールと呼ばれる試合中にボールを持っていない状態の動きが大切だという事はわかると思います!!!!

オーバーラップ:ボール保持者の外側を後ろから追い越す動き
インナーラップ:ボール保持者の内側から追い越す動き
パス&ゴー:自身がパスを出した後にそのまま動き続ける
ダイアゴナルラン:斜めに走る動き
3人目の動き:ボール保持者が別の見方にパスを出そうとする際に、その次のプレーを予測して動き出すこと
プルアウェイ:ゴールから遠ざかるように動くことで相手のマークを引き剥がす

様々なオフザボールの動きがありますが、それらの「ボールを持っていない状態の動き」全てを合計した距離が試合中の走行距離になります。


プロのサッカー選手での走行距離は一般的に90分間で平均10km程とも言われていて、Jリーグの1試合でのトップレベルの選手の走行距離は約11〜12kmを走り続けている。

「高校男子サッカー選手のポジション別GPSデータに関する基礎調査研究」より引用

1 試合における平均移動距離は80分間で 9.83kmという報告もあるが、日本の高校生世代の全国大会に出場するサッカーの強豪校の平均走行距離が8〜9km(1試合70分換算)とも言われている。

小学生年代の走行距離のデータは見当たらなかったのですが…
小学生の試合はトップチームの6年生で40分間の試合時間なので、かなり単純ですが計算すると1/3なので4kmになります。

・プレミアリーグの2019~2020シーズンの走行距離トップはウォード=プラウズの334.58km(1試合あたり平均11.537kmの走行距離)
・ブンデスリーガの2019~2020年度走行距離トップはヨシュア・キミッヒの396.2km(1試合あたり12.381kmの走行距離)

サッカーの走行距離とは?Jリーグやプレミアリーグの距離はどのくらい?
Activel

サッカーの持久力測定やトレーニングでは…

◯クーパー走
12分間で何km走れたかを確認するシンプルな体力テスト
◯Yo-Yo Intermittent Recovery Test (ヨーヨー間欠性回復力テスト)
徐々に速くなる音にあわせて20mの往復スプリントと5mのジョギングによる休息区間の往復を繰り返すという間欠走テスト(総走行距離の計測)
◯Sprint Fatigue Test
30mのダッシュを30秒に1回、6本行うテスト(合計のタイムの他に、1〜6本目にかけてどれだけスピードが減少したかというFatigue Indexという指標を見る)
クーパー走専用インターバルトレーニング
15分間の“定速ラン”と3分間の“休息”を1ラウンドで3ラウンド繰り返す
タバタ式スプリント(10mの往復)
10mの間を20秒間の“全力スプリント”と、10秒間の“休息”を1ラウンドで8ラウンド繰り返す

報告としては多くありませんが、一般的な持久力向上のトレーニングは比較的に中等度から高強度にかけて心拍数の高い状態の負荷をかける内容が多いです。

ゆっくり・長時間・黙々と「走る」ことがほとんどない…


ボールを持っていないで動いている時間…
プロサッカー選手では88分、高校ユース年代では78分、小学6年生年代では38分…

スプリントやオフザボールでの速い動きを入れると時間的にさらに少なくなると思いますが、ほとんどの時間はゆっくりと走りボールがくる準備や相手の攻撃スペースを消したり逆に攻めたりします。

その時間の走りを経験していない、または走れるけどそれだけで疲れてしまうようでは…
いざボールが来た際にパフォーマンスを発揮できなくなるでしょう!

2017年4月23日 
リーガ・エスパニョーラ第33節
レアル・マドリード2―3バルセロナ

リオネル・メッシ選手:8.19km
クリスティアーノ・ロナウド選手:9.67
*この2選手はチーム戦術とずば抜けた得点力、ピッチでの存在感からして相手のシステムをも変えるので特別かもしれないがw
*「散歩」とも評されるメッシ選手の試合中の動きだが質は素晴らしいとも言われる

2人が直接対決したクラシコの走行距離ランキング

MTR Method™️では2つのトレーニング理論で「走り」のベースを構築していきます。

「マフェトン理論」
・糖代謝優位だったエネルギー回路がエネルギー効率の高い脂質代謝へ食事、心拍数、運動によって変換させるトレーニング理論です
・本来のヒトが備えていた疲れにくい体質(ケトン体質)への変化
「LSD(Long Slow Distance)」
・有酸素能力を高めるための長距離走
・ゆっくりとしたペースで20km以上で約120分を走り続けるトレーニング

サッカーの場合は多い選手で100回以上のスプリントを1試合で行う為、糖質量を適量に戻す事でのセミケトン体質はサッカーにおける「無尽蔵のスタミナ」の鍵になってくるのではないかと思います。

育成年代の特に小学4〜6年生年代ではリアクティベーション™️も含めて10kmのスロージョギングを実施しました。

MTR Method™️のリアクティベーション™️とは機能不全に陥っている體をエクソサイズを中心に再活性化させてヒトの骨の構造を正す事です。

1〜3km
:10km走ると距離だけ伝え、自由に走りどこに力が入っている箇所など走り方と向き合う
4〜6km
:上半身の使い方(背骨や肩甲骨の脱力)、呼吸、着地の柔らかさ
7〜9km
:慣れない距離で無駄な力抜けた體の使い方になる(力み過ぎているとより体が重く負担がかかってくる)
10km
:普段の自分の走り方に戻し違いや体感を確認

実際に10km走った小学6年生と中学2年生年代の選手からの感想は…

・途中から楽になってきた
・走り終わった後に肩と首が軽い
・最初に力が入る箇所がわかった
・着地の音が小さくなった


選手はサッカーで経験が少ない距離とスピードで普段とは違う負荷がかかる事で、普段どれだけ「走る」事に対して力が入り過ぎているんだと感じてくれました。
体に力が入り過ぎて疲れるけど走らないといけない…
その結果、自分の中でより効率よく負担のかからない体の動かし方や走り方を見つけ10kmの中でも成長していきました。

この動く事によって自分の「體を認識する」ということがリアクティベーション™️における重要要素の1つになります。


アスリートにとっては10kmまたは20km「走る」「走り切った」ということは試合での自信やここ一番での力を発揮する為の馬力にも繋がります。
氣持ち・メンタルの部分になりますが、そういった他の選手が行っていないことを自分は成し遂げている・達成したという行動の積み重ねはとても重要です!


そして…

「走る」環境が最高でした!

強さも弱さもヒトの全てを受け入れてくれるような広大な景色。



この自然の中で黙々と自分と向き合い「走る」ことで、體が強くなるというよりヒト(ホモ・サピエンス)として一回りも二回りも逞しくなれるような氣にさせてくれます。

選手と一緒に走ることで僕自身も色んな氣付きがありました。

感謝です。

コンクリート舗装されていない最高の景色が続くランニングロード

MTR Lab™️ Madrid
チューニングスペシャリスト
プレミアムセラピスト
仁木洸平





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