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03.施設でアロマテラピーをうまく取り入れた事例

今回は、はっぴーらいふでどのようにアロテラピーを実施していったかについて、はっぴーらいふ池田の事例をご紹介します。

T施設長にお話しを伺いました。
(以下T施設長のインタビューです)


はっぴーらいふ池田では定期的に、『事故対策委員会』を開催し、転倒のリスクの高い方への介助方法の検討などを行っています。
9月の委員会で、今回アロマを使用したA様の介助方法について協議することになりました。

A様は以前から転倒リスクの高い方で、その他にも
① 夜間ふらつきがある状態でポータブルトイレの排泄物等を洗面台に流す。
② トイレの場所がわからず車いすに排泄をする
③ 夜間ほとんど眠られず、独歩にて居室や廊下を歩き回られる。
という状態でした。

夜間しっかりと寝ていただくために何か良い方法がないかを検討したところ、はっぴーらいふの他の施設で効果があったらしいので、アロマパッチを使用してみようとなりました。

私が今年の5月に施設長になったときには、すでにアロマを使用していると聞いていましたが、実際は1、2回貼っただけで使用していなかった事が分かりました。
なので、9月の委員会で、毎日貼り忘れするなく継続していこうと職員の間で共通認識を持ちました。使用方法と考課方法は以下のとおりです。

① 遅出の勤務者が就寝介助の際に、日付を書いた夜用パッチを枕の裏に
2枚張る(衣服や見えるところに貼ると、ご本人が剥がしてしまうため)
② 次の日の夜までそのまま貼ったままにしておく。
③ まずは1か月間継続し、次月の事故対策委員会にて効果を見極める。

《ポイント》
①シフトで固定することによって定着化にする。
 日付を書くことで、抜けモレをなくす。
③期間を決めて、メンバー全員で評価し、継続・中止の意思決定を明確にする。

事故対策委員会の議事録

施設では毎日スタッフがシフトで入れ替わるため、周知を徹底するのに苦労しました。

そしてはっきりと何日目からは分からないのですが、あるとき「そういえば、最近Aさんって、夜間の徘徊がないよね」と職員が気づきました。
日中も穏やかな表情が増えていました。

また、ポータブルトイレや車いす上での排泄はなく、トイレで排泄できるようにもなってきました。現在はポータブルトイレは撤去しています。

お部屋もこれまでは尿臭がひどかったのですが、お部屋にアロマのいい匂いが漂うようになったので、スタッフもストレスが減少しました。


スタッフからも、これからも引き続き継続したいとの声が上がり、他の施設もこの事例に倣い、アロマテラピーを取り入れています。

たとえば何施設もあるところは一気に展開することでスピード感が得られるかもしれませんが、一つの成功事例を共有して水平展開すると、しっかりとした導入ができるかもしれませんね。






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