押上にて、オリジナルなグラデーションのキャロットケーキ
今日の記録は、押上にあるMr. Bakeman Bake & Coffeeさん。
よく晴れた日に伺いました。
スカイツリーから間近、北十間川沿いに入り口があります。
入り口を入ると、カウンターにズラッと並ぶ焼き菓子たち。その中にキャロットケーキの姿を発見しました。
「いた〜!」
「いるかな、会えるかな、会えた!」
までの一連のドキドキな流れを含めて、キャロットケーキハントの醍醐味だと思っています。
(もちろん、売り切れててがっかり…ってこともしばしば。
取り置きがお願いできるのならば一番安心です。)
さて、登場したキャロットケーキがこちら。
ビジュアルはシュッとしたケーキ型で、至ってシンプル。
側面からくるみとレーズンが顔を覗かせています。
この形状、トップに載ったフロスティングが一層美味しそうに見えるから不思議です。
登場と共にむわんと香るスパイスに、スパイス好きな私としては期待が高まります。
フォークをひとさしすると、ほろろっ。
そのまま崩れていってしまいそうなほど、とっても繊細で軽いつくり。
壊さないように優しく慎重な力加減でカットした一口目を口に含むと、ほろほろと同時にしっとり、たっぷりな水分を感じます。
同時に、ふわっと広がるスパイス感。
断面の様子から、ジンジャーの細い繊維が目視できましたが、ピリピリ感は強いわけではなく、調和された複数のスパイスを感じます。
(カルダモンセンサーが内蔵されている私、その存在は確かに特定しました。)
伺ってみると、シナモン、カルダモン、ジンジャー、クローブ、八角、ナツメグ、オールスパイスとのこと。
なんと、たっぷり7種、贅沢使いです。
具材は甘めのレーズンとくるみ。みじん切りにされたにんじんの甘さと食感も、時おりしっかり感じます。具材の頻度は多すぎず少なすぎず、とってもちょうど良い。
一口目はスパイスの風味が印象づけられましたが、食べ進めると素朴な素材の甘みが強くなっていくようです。
背中側の方が生地はしっかり焼けていて、ほろほろな食感も徐々に輪郭がハッキリしていきます。
フロスティングは滑らかでふんわり。
優しいミルキーさのなかにほんのりとした塩味。他の要素の持つほんのりとした甘みを引き立てる、重要なお役目を担っています。軽い舌触りが心地よく、甘みとクリームチーズの酸味も遠くに感じます。
さて、こちらのケーキ、ぱっと見ただけでは気が付かないのですが、一番下の層はなんとタルトが敷かれています。なかなかお目にかかれないタイプですね。
どんな味、食感になるのか想像を膨らませていましたが、しっとりと柔らかく生地に馴染んでおり、食感としてはほとんど感じません。
タルト部分だけを食べてみると、バターとアーモンドプードルの風味、まさにタルトそのものです。ところが、生地・フロスティングと全て一緒に食べると、見事に融合する絶妙なバランスなのです。
こちらのケーキ、写真を見ると分かるのですが、フロスティング:生地:タルトの割合が背中にかけて徐々に変わっていきます。それに伴って味の感じ方が変化していくのもまた、とっても魅力的でした。
Mr. Bakemanさんでは、他にも見ただけで顔が綻ぶ魅惑の焼き菓子をたくさん提供されていらっしゃいました。
なかでもカヌレの形をしたオリジナルの焼き菓子「パヌレ」が有名なようですよ。
キャロットケーキはもちろんのこと、ぜひその正体もお店で確かめてみてくださいね。
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