新宿御苑で遭遇、味覚のコントラストに夢中になるキャロットケーキ
2023年最初の記録は、新宿御苑にある
TSUBASA COFFEEさん。
メニューには
「白味噌とホワイトチョコのキャロットケーキ」
とあります。
白味噌…?!
通算(おそらく)150個程度のキャロットケーキを食べてきましたが、
味噌を使ったキャロットケーキには出会ったのは私の記憶の中では初めてです。
さらには小さく控えめに
「メインスパイスはカルダモン。」
と教えてくれているではありませんか。
カルダモンといえば、私の推しスパイス…!
この説明だけでもワクワク要素満載です。白味噌とカルダモン、果たしてどんな化学変化をもたらしてくれているのでしょう…。
さて、こちらがそのキャロットケーキです。
綺麗に成型されたフロスティングは
偶然かもしれませんが、富士山を彷彿させる美しさ。
厚みもしっかり、見るからに食べ応えがありそうです。
断面には赤色のドライフルーツがちらり。
ほう…クランベリーかな?
妄想を膨らませながらも、生地の部分を一口。
しーーっとり、もったり、じゅんわり。
しっかりとまとまりのある生地は、水分感たっぷり。
決して重たいわけではなく、柔らかくてキメ細やかで、思わず顔が綻ぶ、そんな食感。
生地の完成度の高さに感動すると同時に、
口に入れた瞬間、
カルダモンのすーっとしたエスニックな香りがふわっと広がります。
シナモンもほんのり顔を覗かせてる。
わわわ…!
説明から心構えはできていたけど…
大好きな味だ…!
カルダモン以外のスパイスが気になり、お店の方に伺ったところ、コリアンダーとシナモンとのこと。
なんとなんと…コリアンダー!
これまたキャロットケーキでは(おそらく)初めましてのスパイスです。
コリアンダーといっても、前面に主張することはほとんどなく、3種のスパイスが調和していて私はとっても好きな配合でした。
カルダモン好きなので思わず反応してしまいましたが、決してスパイス感が強いわけではなく、程よーく効いてます。
具材はクルミ、レーズン、クランベリー。
どれもちょうど良いバランスで、生地にうまく馴染んでいます。
時たまクランベリーを堀り当て、ほのかな酸味を噛み締めてニヤニヤ。
具材がいないところを食してみると、とっても優しくて自然な甘み。
メニューの説明にあった通り「低温で焼いた人参」がこの甘さを引き立ててくれているのかな。
作り手の方のこだわりと手間をひしひしと感じます。
なめらかーな舌触りのフロスティングは、最初にほんのり酸味、後からミルキーなコク。
そして、最後に立ち上がる塩味。
いたいた、これが白味噌だ…!
不思議なことに、一口食べるごとに味噌の塩味をより強く感じるようになっていきます。
ここまで塩味を感じるキャロットケーキは珍しくって、味のコントラストがとっても新鮮…!
私たちが舌で感じる5種の味
ー甘味、酸味、塩味、苦味、うま味のうち、
このケーキからは苦味意外の4種の味を感じることができる…!
うま味はまさに味噌の力でしょう。
お料理でも、ここまで揃うことはなかなかないのではないでしょうか?
強くなっていく塩味がくどくなる前にちょうどなくなる、フロスティングの量も絶妙。
この味のバランスが秀逸で、フォークは止まることを知りませんでした。
一緒にいただいたコーヒーも重たすぎず、ケーキにぴったり。
(コーヒーで残る一つの味、「苦味」まで補えてしまいました。)
キャロットケーキ界では少しお高めな価格設定ではありますが、それも納得。とっても丁寧に作られた、驚きの詰まったケーキでした。
空間も静かで落ち着いていて、ぜひ再訪したいお店。
今回も美味しさの詰まったケーキとの出会いに、感謝感謝。
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